1人一律10万円の特別定額給付金の受付や支給が始まっている。自治体によってそのスピード感は様々だが、特に人口が多い政令指定都市や中核市などでは、これからというところが多いだろう。では、今から給付金の支給を考える場合、オンライン申請と郵送による申請ではどちらが早いのか? 「お急ぎの方はオンラインで」という謳い文句だったが、実は郵送の方が早い可能性があるというのだ。
役所の窓口に人が殺到した理由
「オンライン申請の方が遅くて、郵送による申請の方が早い」とは一体なぜなのか? それを検証していこう。
言うまでもなく、10万円給付の申請方法は2つある。マイナンバーカードを使って、パソコンやスマートフォンで行う「オンライン申請」と、市区町村から郵送された申請書類に必要事項を記入して返送する「郵送による申請」。早く給付金が欲しいという人には、オンライン申請が推奨されていた。
しかし、いざ蓋を開けてみれば、オンライン申請なのに役所の窓口に人が殺到。理由は大きくわけて3つあり、まず第1に「そもそもマイナンバーを持っていない人が、この機会にマイナンバーカードを発行しようとした」のだ。今年4月時点の普及率はわずか16%。その普及率の低さが、ここへ来て大きく影響してしまったことになる。
第2に「カードは持っているが、暗証番号を忘れ再設定したい」という人。普段からマイナンバーカードを多用することはまずない。そのため、暗証番号を忘れてしまった人は多いだろう。再設定するためには役所に行く必要があるため、これが原因で窓口が混んでしまった。
そして、第3に「暗証番号を5回間違えて、ロックされてしまった」という人。パソコンやスマートフォンと同様、マイナンバーカードも暗証番号を間違え続けると、ロックがかかってしまう。それを解除するためには、これまた役所に足を運ぶ必要がある。