自分は特別給付金を貰っていいのかと悩む人に勧めたい1/10の寄付

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新型コロナウイルスの経済対策として支給が始まっている特別定額給付金ですが、「さして収入が減ったわけでもない自分が受け取っていいものか」との声も聞かれます。そんな「罪悪感」を抱えている方に寄付を勧めるのは、無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』の著者・廣田信子さん。廣田さんは今回、収入の10%を寄付するという「ユダヤの教え」に倣う社会貢献法を記しています。

1/10寄付、ユダヤの教えをまねてみると…

こんにちは!廣田信子です。

国民全員に1人10万円の特別定額給付金を給付する…と急に決まったときは、新型コロナウイルス対応が原因で、収入が大幅に減少した世帯に30万円を給付…のはずが突然変わったので、えっ、収入が減っていない私たちがもらっていいの?という声が知り合いからも上がりました。

県職員は給料が減っていないのだから、全員が県に寄付するように…と言ってしまった知事さんがいました。

「私は請求しません」と宣言する人、国会議員は全員請求しないとの明言もあり、特に収入が減っていない人まで受け取ることに、ちょっとためらう空気がありました。もう、どこかに飛んで行ってしまいましたが…。

そのころ、たまたま電話で話した人たちは、みんな自分より厳しい環境の人にやさしかったです。

で、もらっていいのかしら?という若い知人に、私は、国がやることは何でも遅くなるから、10万円は受け取って、もし気になるなら、自分より困っているんじゃないかと思う人に届くように寄付すればいいよ。この10万円をどうするかは、みんなが自分の心と相談だよね…という話をしました。

私と同様に、セミナーや研修ができなくなり、収入がほんとうに減ってしまっている人も、多少は貯金があるので、まだ自分は何とかなっている、貯金がないシングルマザーの家庭が、窮地に陥っているニュースに胸を痛めて、何か協力したい…と。

私は、擁護施設出身で、頼れる親もなく、自力で働きながら大学に通っている若者が、仕事がなくなり追い詰められている話に、胸が痛くなっていました。別の友人は、給食がなくなって、子ども食堂も閉まり、食事が満足にとれていない子供たちに何かできないか…と。

電話でこんな話をしていると、自分のできることの小ささに落ち込みそうになりましたが、こういう話ができる友人、知人がいることを、私はうれしく思いました。自分よりたいへんな人のために何かできないか…と考えられる「やさしさ」に触れるとほっとします。

でも、寄付って、考え過ぎると結構難しいです。企業や有名人の寄付は、金額も大きく、ニュースになることも多いので、何か意図があるように思われてしまうこともあります。

でも、意図があろうが、なかろうが、寄付そのものの価値が変わるわけではありません。それを見て、自分も寄付しようと思う人が増えるとしたら、ニュースになることにも意味があるのです。

一方で、大きな金額の寄付の話を聞くと、自分の少しばかりの寄付ではあまり意味がないように思いがちです(私も、その傾向があります)。が、そんなことはないのです(と、自分に言っています)。

その時に、ふと思い出して話たことは…よく、言われる「ユダヤの教え」として、収入の10%は寄付するのを慣習とするように…というものがあります。この習慣が、ユダヤ人に経済的な成功者多いことにつながっているとも言われています。

お金持ちでも、貧しくとも、等しく、収入の10分の1を寄付せよという教えです。誰もが、自分の身の丈に合わせて、自分より困っている人のことを思い、行動することを、神は喜び、祝福するということでしょうか。

これにならって、特別給付金の10万円のうち1万円を誰かのために寄付しようとみんなが思ったら、大きいよね…と話しました。

自分もたいへんなのに10万円ぜんぶを寄付すると、困っていないのにしっかり全額もらっている人を、批難したい気持ちが湧くかもしれません。そんな気持ちを持ったらマイナスですから、無理はしない方がいいのです。

自分と向き合って、自分の意志で、無理なく、自分自身が心から喜べることをすればいいのだと思います。誰に話す必要もありません。

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