菅内閣の福島「処理水放出」は規定路線だった。他に選択肢はないのか?

 

2020年4月7日付
「政府は、福島県内の首長や業界団体から意見を聴く初めての会合を福島市で開いた。政府の小委員会が提言した海や大気への放出処分案について、林業と漁業団体の代表者が反対を表明、複数の首長は「国が責任を持って処分方法を決めるべきだ」とした。出席者からは風評対策を求める意見が相次いだ」

2020年7月18日付
「政府は、関係団体から意見を聞く5回目の会合を福島市内で開いた。県議会や流通団体、県民計7人が参加。政府の小委員会がまとめた海や大気への放出処分案に賛成する意見は今回もなく、丁寧な説明や具体的な風評被害対策を求める声が占めた」

*続いて、菅氏が首相になって…。

2020年9月27日付
「菅義偉首相は、就任後初の地方視察で福島県を訪れた。東京電力福島第一原発では、増え続ける処理水をためるタンクなどを車で見て回った。懸案となっている処理水の処分方針については「できるだけ早く決めたい」と話すにとどめ、見通しは示さなかった」という。

●uttiiの眼

2022年夏には海洋放出を始めなければならないというアナウンスが早い時期から為されていたことに気づく。であれば2020年夏には処分方法を決定していなければならなかったことになる。大きな反対論が渦巻く中、菅政権の「海洋放出」方針が決められたことになる。

これまで、ただ既定の方針を押し通すことしかしてこなかった菅氏の頭の中に、やはり、陸上保管を継続する選択肢は入っていなかったということなのだろうか。

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ニュースステーションを皮切りにテレビの世界に入って34年。サンデープロジェクト(テレビ朝日)で数々の取材とリポートに携わり、スーパーニュース・アンカー(関西テレビ)や吉田照美ソコダイジナトコ(文化放送)でコメンテーター、J-WAVEのジャム・ザ・ワールドではナビゲーターを務めた。ネット上のメディア、『デモクラTV』の創立メンバーで、自身が司会を務める「デモくらジオ」(金曜夜8時から10時。「ヴィンテージ・ジャズをアナログ・プレーヤーで聴きながら、リラックスして一週間を振り返る名物プログラム」)は番組開始以来、放送300回を超えた。

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【著者】 内田誠 【月額】 月額330円(税込) 【発行周期】 週1回程度

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