親と子の気持ちが楽になる。育児で「捨ててもかまわない」3つのモノ

 

親の沽券(こけん)

親の沽券ってなつかしい言葉かもしれません。カタカナにしましょう。コケン。昔の頑固おやじみたい。

でも今もありますね。一番大きいのは、間違ったことをしたり、言っても、親が謝れないことです。子どもに対して。

うちの親もそうでした。父も、母も。

「お父さん、この間話してくれたことと違うって本に書いてあるよ」

小学生の私がいうと、父の返事は「うるさい」でした。どなられたこともあります。

「お母さん、この間違うことをいっていたじゃない」

返事は「子どものくせに」でした。「そんなこといってないわ」ということもありました。

子どもに謝るのは「コケン」にかかわると思っていたのでしょうか。謝ることも、間違いを認めることもありませんでした。

でもそれは、「まちがっても、謝らなくていい」と子どもに教えていることですよね。私は成長してから、親を尊敬できなくなりました。

まちがっていたら、忘れていたら、子どもに謝る。当たり前のことです。

今は多くのお母さん、お父さんがしていることだと思います。

でももしも、「子どもに謝るなんて…」と思ったら。

「ありがとう」の気持ちで謝ればいいと思います。

「まちがいを教えてくれてありがとう」くらいの気持ち。

「あら、忘れていたことを教えてくれてありがとう」

謝るのが下手な人がたくさんいます。私もそうでした。社会人1年生の時、ミスを連発しても、すぐに謝れませんでした。とっさに頭が真っ白になって謝ることを忘れ、タイミングを逃して謝れなくなり…。

苦しかった。まちがったことも、謝れないことも。

すぐに謝れないと、謝りにくくなって、どんどん苦しくなりますね。

ある時に思いっきり頭を下げて謝ってから、楽になりました。

楽というのも変ですけど。すぐに謝れるようになって、ほっとしました。当たり前のことができることに。

ただ、へらへらっとすぐに謝って、すぐまた同じ間違いをするのはいけませんけど。

社会人1年生は周りはみんな先輩。だんだん後輩もできて、部下もできたりするかもしれません。でもまちがったら謝る。後輩にも、部下にも。

子どもに対してもそうです。軽いことから重いことまで、育児では様々なことが起きます。

うちであったことや、聞いた話では…

「おやつ買ってくれるって言ったのに、買ってくれなかった」
「ごめんね。お店がなかったのよ」

「ぼくのカップをこわした!」

見えないようなはしっこに置いておいたから…という言葉を飲み込んで、まず

「ごめんね」

そのあとで、注意。

「お母さん、ぼくを叱ったけど、ぼくはやってないよ!」

ケンカや暴力で、先生や相手の親から責められて、叱った後など。

「ごめんね。先に話を聞けばよかったね。ちゃんと聞かせて」

多くの場面があります。親子だけではなく、周囲に人がいて複雑になることも増えます。

謝ればいいというわけでもありません。誰に対して謝るのか、その前にすることは何か。考える。

「今さら謝れない」くらい時間がたっていても、話をしてみる。本人はおぼえていないことも多いです。

でも、謝ることは大事です。自分を認めてくれている、と感じてくれます。

謝るだけではなくて、子どもの話を聞く。子どもは、自分を守るためにうそをつくこともあります。でもウソをつかせているのは、親のせいかもしれません。

こわい。聞いてくれない。叱られる。

「叱らないから話してごらん」といっても、叱ってしまうことも多いです。そんなときも、はっと気がついたら「ごめん。先を聞かせて」と自分を落ち着かせましょう。

私だってできていません。よく叱りました。

学校から呼び出しを受けて、

「何をしたの?」
「胸ぐらつかんで、ドンってドアに押した」
「それはひどいじゃない!」

思わず言うと、

「だから呼ばれたんじゃない」

と。

「そ、そうだったね…」

トホホ…。

そんなこともありました。これは中学の時。

だから私だってできていないのですが。今も、できるようになりたいって、思っています。

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