精神疾患者から見るウクライナ侵攻。「強要された」ロシアへのシンパシー

Kharkiv,,Ukraine,-,January,,31,,2022:,A,Tanker,Peeps,Out
 

ロシアのウクライナ侵攻によるニュースが連日多くのメディアで報道されています。世界中がプーチン大統領の一挙手一投足に注視、情勢が毎日変化する中、こうした状況に精神疾患を抱える方々が苦しんでいると、メルマガ『ジャーナリスティックなやさしい未来』著者の引地達也さんが語っています。

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精神疾患から見る「強要された」ロシアへのシンパシー

ロシアによるウクライナの侵攻は私たちにいとも簡単に戦争が始まってしまうことを突き付けている。この現実に戸惑いながら、どのように受け入れていいかを悩む精神疾患の方々がいる。

ベラルーシで展開されたロシア軍とベラルーシ軍の合同軍事演習で展開される戦車の砲弾と機銃を構え発射する兵士たち、ランチャーから発射されるミサイルが映像としてわれわれに届けられたという現実に、傷つきやすい心にギスギスと突き刺さるようで、痛ましい。

これら演習の威嚇行為に、対する米国はバイデン大統領やブリンケン国務長官が記者会見やメディアを使ってのロシアへの避難を強めているが、この避難合戦もまた私たちの心に圧迫を加えているようで、すでにメディアによる応酬から戦争は始まっており、それは戦闘に続く道をたどっているようにしかみえないと、疾患の方々が口にしている。

この疾患の方々の失望感は、メディアが平和への道を描ける希望になっていないことを示すと同時に、この現実を「彼・彼女らなりに」敏感に反応しているからで、それは非難の応酬に明るい未来はないことを悟ったように、平和は訪れない、と突き放す。

フランスの仲介で何とかなるかもしれない、G7の経済制裁をちらつかせることで何とかなるかもしれない、という期待は儚い夢と喝破するのを、疾患者の数人から聞いた。

さらに、悲しいかな、プーチン大統領の気持ちは分かるし、闘いたがっているようだとも言う。

私としては、疾患者のこころの問題を現実の戦争への見方から解釈すると、そこには冷静に物事を見ながら、世の中に失望する悲観的な叫び声が聞こえるようで、その正体を探りたいと思うのだ。

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