次は中国と台湾か。習近平がロシアのウクライナ侵攻から学んだこととは?

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ロシアのウクライナ侵攻により、メディアなどでも「次は中国が台湾に侵攻を行うのではないか」という声も出てきました。以前から懸念されてきたこの問題、習近平の胸の内はどこにあるのでしょうか。今回のメルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』では、中国に詳しい二人の著者が中国による台湾侵攻の動きについて書いた一冊を紹介しています。

【一日一冊】中国が台湾を侵略する日

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中国が台湾を侵略する日

宮崎正弘×石平 著/ワック

ロシアがウクライナに侵攻しましたが、それまではどちらかといえば、中国が台湾に侵攻するのではないか、と心配されていました。アメリカも軍備をアジアにシフトしてイギリス、ドイツも空母や軍艦をアジアに派遣していたのです。この本では、ウクライナ侵攻前の中国の危険性について、二人の論客から教えてもらいます。

一つはっきりしていることは、中国は経済も軍事も政治も一貫性があるということです。

つまり「台湾は中国のものである」という目標を達成するめに、アメリカ大統領バイデンの息子に賄賂を渡す。発展途上国に資金援助するときには、「ひとつの中国」の政策を支持することを条件とする。台湾侵攻のための海軍力、ミサイル戦力を強化していく。このように中国は、一貫性を持って行動し続けているのです。

息子ハンター・バイデン氏が経営する投資会社へ中国から巨額の資金が流れ込んでいるのは周知の事実です(石平)(p22)

中国の台湾侵攻の可能性に対して、アメリカ、EUの対応は、まず明らかな弾圧、民族虐殺である新疆ウイグル自治区の問題を追求しています。具体的な制裁も実施しています。

また、中国による台湾侵攻を牽制するために、台湾への武器供与、「航行の自由作戦」実施、南西諸島へのミサイル部隊の配置、海軍力の強化を行っています。EUもイギリスの空母、ドイツ、フランス、オランダのフリゲート艦がインド・太平洋に派遣しています。

さらに世界の半導体製造の半分を占めているというTSMCの工場をアメリカ、日本に建設することにしています。最悪の事態を想定して、できること 何でもやっておかなくてはならないのでしょう。

世界最大の半導体メーカーのTSMC(台湾積体電路製造)に最新工場をアメリカに建設させるのです。アメリカは最悪の事態を想定して着々と手を打っています(宮崎)(p66)

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