越えてしまった一線。ロシアの民間人大虐殺で近づいた第3次世界大戦

 

プーチン大統領とロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻や、一般市民を巻き沿いにした戦争は、その理由がいかなるものであったとしても、許容できるものではありませんし、それは本当に非難されるべき事態です。

そして、ブチャをはじめとするキーウ周辺都市で行われた蛮行は、決して看過できるものではありません。ただ、これに関して「ロシアが行った」、「いや、ウクライナの自作自演だ」という責任転嫁の応酬に注目するのではなく、公平な視点から事実確認を行い、徹底的に真相の究明を行う取り組みが必要でしょう。

実行犯の誰かを激しく非難するのは、“事実”が証明されてからでも遅くはありませんし、その際には一切の手加減は必要ありません。

今週、ブチャ市をはじめとする周辺都市での信じがたい蛮行の数々にショックを受けている最中、大統領選を控えるフランスの極右・極左の支持者や、中国の市民がそろって「これは私たちの戦争ではない。まずは自らの安全が第一だ」と口々に叫んでいる状況に、残念ながら、私たちを取り巻く悲しい現実を見た気がします。

流れるニュースを見て涙し、共感し、怒ってみても、恐らく次の瞬間には自らの日常に戻り、決してウクライナやほかの紛争地で起こっていることを、真に自分事として感じることはありません。それは、紛争を調停する現場にいる私自身もそうだと思います。

さて最後にみなさんに質問させてください。

今回のウクライナ紛争はどのような紛争で、どのような影響を感じていますか?

メディアなどで伝えられる“情報”は一旦横において、静かに考えていただければと思います。

一日も早くこの狂った状況に終止符が打たれ、ウクライナの人たちに日常が戻るように祈りつつ、調停プロセスをはじめ、いろいろなアプローチをとってみます。

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