プーチン“余裕綽々”で次の一手。徴兵で市民を「ウクライナ送り」か?

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誰しもが目を疑ったロシアによるウクライナ侵攻から4ヶ月あまり。依然激しい戦闘が続き両軍の消耗が伝えられますが、未だ停戦の道筋すら見えないのが現状です。そのような状況下で目にすることが多くなった「ウクライナ疲れ」なる言葉を取り上げているのは、ジャーナリストの内田誠さん。内田さんは自身のメルマガ『uttiiジャーナル』で今回、かような言葉が使われだしてしまった背景と、プーチン大統領の次なる動きを考察するとともに、新たな対立構造が出来上がりつつある世界の中で日本が進むべき道を探っています。

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「ウクライナ疲れ」の中、どうやって戦争を終わらせられるか:「デモくらジオ」(6月24日)から

これは新語流行語大賞にはならないだろうと思いますが、変な言葉が使われるようになってきて。いわく「ウクライナ疲れ」。あまりにもウクライナ侵攻に関する情報が満ちあふれている。実際にはどうか分からないところもありますが、たくさん、量だけは出ている。

それによってウクライナやウクライナ侵攻に関わるニュースの、その時々のニュースを見たいか見たくないかという意味だけにおける「関心」。内容に対する関心とはまた違うと思いますが、そのニュースに対する関心が下がっていて、まあ、テレビ局がウクライナに関して追ったニュース、これのニュース番組例えば1時間とか30分とかの、何番目に持ってくるかという判断が次第に遅くなっていく。番組冒頭から取り上げるのではなくて、視聴率がちょっと落ちたあたりに持ってくる。ニュース番組というのは冒頭の視聴率が高く、そこから下がっていくというのが一般的な傾向かなと思いますが。まあ、3番目5番目という形になっていくと、そのニュースの価値が減っていくというか。まあ、それを「ウクライナ疲れ」というね。

まあ、とにかくジャーナリストが処刑スタイルでロシア兵によって殺害されたのではないかという話が出てくるくらいですから、そう簡単に取材ができる場所ではない。そういうところにも命を張って、前線でヘルメットに防弾チョッキ姿で走り回っているジャーナリストも大勢いらっしゃるわけですが、安全な場所で取材する他のテーマとは大分違うわけですね。ところが観ている方は危険になれてしまって、なかなかそのことに驚かなくなってくるというね。

とにかく侵攻とか軍事作戦とか言いますけれど、砲弾や爆弾やミサイルを一般住民が暮らしているところに無差別に放りこんで、まるで解体仕事のような、町を解体する勢いで砲爆撃を浴びせ、そして前進すると。古今東西の戦争が常にそのような形で行われたのかというと、そうではないと思うのですが。戦争行為そのものがいずれも粗野な行為なわけですが、そのなかでも乱暴極まりないやり方。ウクライナ市民の犠牲者が4千数百人という数字がでていますけれど、そんなに少ないわけはありませんよね。ロシア兵の死者数もすごいですが。とにかく、酷いことが今も行われています。

で、このところメディアはどうやって戦争を終わらせられるか、どうやって終わっていくことが可能なのかというふうな話に少しずつ移ってきているようですね。それも当然で、4ヶ月、2月の24日からでしたからね、4ヶ月たって、国連の機能しないことはもう分かったわけですが、様々な国際会議の場でこの問題が扱われるようになってきている。その中に当事者の姿もある訳ですが。EUの首脳会議でウクライナがEU加盟候補国に選ばれたということがありました。これはまあ、EUって、財政の問題とか、非常に厳しいですので、この状況、戦争という状況があったとしても、じゃあウクライナに肩入れしてEUに入れられるかというと、多分、そう単純な話ではないのだと思いますね。

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