あの「よなよなエール」を出すビール会社のファンが異常に多い理由

A group of friends cheered the beer and laughed happily on the holidays.
 

「宴」の運営方法

この本には、当日の運営方法が書いてあります。イベントの流れは、次のようです。

  1. 開場
  2. 開演
  3. みんなで乾杯
  4. テーブル対抗アイスブレイクタイム
  5. フリータイム
  6. よなよなウルトラクイズ
  7. 閉会

これだけを見ると、ごく普通の集まりのように感じます。それでも、ずい分と盛り上がるようですから、きっといろいろ仕掛けがあるに違いありません。本に、少しだけそのポイントが書いてあります。

たとえば、「開場」時には、奥から順番に席についてもらい、知らないファン同士になってもらうようにする。「開演」までに、テーブルに置いてある名前シールに本人の「ニックネーム」を書いて、胸に貼っておく。「乾杯」でイベントが始まったあと、テーブルごとにファンそれぞれが自己紹介をします。

まだ場はなごんでいません。そこで「アイスブレーク」が入ります。ビールに関するちょっとしたゲームをして、なごませます。ここまでが、開演から15分。皆さんすっかり打ち解けるそうです。

続いて「フリータイム」に突入。各スタッフがすべてのテーブルを回り、会話を盛り上げる役目をします。おそらく、スタッフは盛り上げるための話題やツールを事前に用意しているのではないでしょうか。その点は分かりませんが、スタッフも努力をしているはずです。ここで、ファンとスタッフ、ファン同士の距離が一気に縮まります。ここまでで90分くらい。

いよいよラストスパートの「ウルトラクイズ」。参加者全員がヤッホーや商品に関するクイズに答えます。誰もが優勝を狙って、大盛り上がりです。優勝者は、「真のよなよなエールファン」の称号が与えられます。併せて、ビールやオリジナルグッズのプレゼントです。

会は盛り上がったまま、最後の閉会へ。スタッフ全員が並んで皆さんにお礼を述べ、お見送りをして終了です。

いかがですか。これくらいの「ファン交流会」ならば、あなたにも出来るでしょう。これでお店の「ファン」が増えて、お客様が喜んでくれるなら、やらない手はありません。

ただし、こうしたイベントは、スタッフ自身が楽しんで行わないと、うまく行きません。そのためには、スタッフ全員で楽しみながら「企画」を考えることです。実は、このイベントは、さらに良いことがあります。こうした企画を皆で一緒に考えることで、スタッフ同士がまとまります。そのことが、実際のお店の運営に良い影響が及ぶのは間違いありません。さあ、今すぐ企画会議です。

■今日のツボ■

  • ヤッホーブルーイングのファンマーケティングは参考になる
  • ファンイベント成功のカギは、スタッフが握っている
  • スタッフが楽しんで企画運営することで、ファン顧客が増える

image by: Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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