あなたは電車で子どもが騒いでいるのに注意しない親へ何と話しかけるか?

back of asian child or kid girl enjoy standing in bogey of sky train or electric train with underground railways or subway metro and holding rail for happy travel or transportation fun in city street
 

「判断」の前に、聞く、見る、学ぶ。

どれも手間ではあるけれども、それをするだけで人間の判断は180度変わるってことがよくある。裏を返せば、僕たちは人の話を聞きもしないで、どうせこいつはこうなんだって判断したり、経験という学びを手にしないまま、自分の運命を分ける決断を多数決に委ねているし、この先どうなってるかってことを見に行こうともしないで、そこに飛び込もうとしてるってことでもある。

その状況を変える第一歩としてリーダーにお勧めしたい(というのもこのメルマガはLeader’s Villageなので)のは、やはり、先入観を排して相手を見るということ。「こいつはきっとこうだ」と判断する前に、聞くということです。

いつも遅刻してくる人が今日遅刻してきたとする。そうするとやはり先入観が働いて「判断」が先になる。「またこいつ寝坊しやがった。どうせ夜中までスマホでゲームやってたんだろ」なんて、聞きもしないで判断してしまう。

でも、まずは話を聞こう。判断はそれからで全然遅くないですから。それまでは判断ではなく、事実がそこにあるだけだと思うようにする。「この子は今日、遅刻した」という事実だけが。

もちろん、話を聞いてした判断が、話を聞かずにした判断と変わらないというケースも多いのは間違い無いでしょう。でも30回の遅刻のうち、今回だけは、前の晩に飼っている犬が寿命で亡くなりかけていたのでずっと撫でてあげてたら明け方になってしまったことによるものかもしれない。

「判断」の前に、相手の話を聞いてからと考えている人はその一回に気づいてあげて、労いやお悔やみの言葉をかけてあげることもできるんですね。

子供にとって、親や先生は、まず先入観を持って自分のことを決めつける存在だったりします。その中でたった一人でもいいから、いつでもまずはフラットな状態で自分の話を聞いてくれる存在がいれば、その先生に対しては心を開いてくれるようになります。

というわけで今週の一言。

「判断が必要なときは、見て、聞いて、学ぶ。あなたの決断は学びとともに変わり続けるから」

きっと今日も、いつものあの子が、いつものようにやらかすでしょう。でも判断はあとでいい。まずは、話を聞いてみましょう。

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1970年生まれ。2005年「賢者の書」で作家デビュー。「君と会えたから」「手紙屋」「また必ず会おうと誰もが言った」「運転者」など数々の作品が時代を超えて愛されるロングセラーとなり、国内累計95万部を超える。その影響力は国内だけにとどまらず、韓国、中国、台湾、ベトナム、タイ、ロシアなど世界各国で翻訳出版されている。人の心や世の中を独自の視点で観察し、「喜多川ワールド」と呼ばれる独特の言葉で表現するその文章は、読む人の心を暖かくし、価値観や人生を大きく変えると小学生から80代まで幅広い層に支持されている。

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