なお、広島大学の研究は、糖質制限に言及していて、こちらも、とても興味深いです。
広島大学 総合科学部・大学院総合科学研究科
https://www.hiroshima-u.ac.jp/souka/news/41197
【研究成果】
新規脳内因子が過食と脂肪合成を促し肥満を引き起こすことを発見 -エネルギー代謝調節に関わる脳内基盤の解明に貢献-
・本研究成果のポイント
研究代表者らが発見した脳内因子(Neurosecretory protein GLと命名、略名NPGL)が哺乳類のモデル動物であるラットにおいて、過食や肥満に関わることを世界で初めて発見しました。
これまでの研究では、NPGLが食欲調節に関わることまでを明らかにしていましたが、今回の研究では、食欲調節だけでなく、糖質を脂肪に変換し脂肪蓄積を促進するメカニズムに関与していることを解明しました。
NPGLは炭水化物摂取を促すため、今後、我々ヒトでの糖質制限の科学的理解や肥満対策の創薬への応用が期待できます。
・概要
NPGLは、高カロリー食摂餌下において過食を引き起こし、最終的には肥満に至ること。また、通常食摂餌下の摂食量がそれほど増えない場合においても、白色脂肪組織での脂肪合成を高めること。
NPGLは、炭水化物の摂取量を増加させ、この炭水化物は脂肪合成の原料となること。
NPGLを産生する細胞は、インスリンに応答し、血中インスリン量が低い状態(空腹や糖尿病状態下)でNPGLの発現が上昇し、脂肪蓄積を促進すること。※インスリンも脂肪蓄積に関わる因子として知られている。
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