「ガスト」が起こしたイノベーション。お得感のない“ハーフサイズメニュー”はなぜ受け入れられたのか?

KANAZAWA JAPAN - OCTOBER 7, 2016: Japanese family restaurant Gusto sign.
 

新しい顧客価値を生み出すには

イノベーションは、AmazonやGoogleのような大企業でなくても、ガストの新メニューや、引越一番の家電販売のような、身近なイノベーションもありうる、ということが言えます。

ここで、どうやって新しい顧客価値を、生み出せば良いのか?について、「良いイノベーションと残念なイノベーション」の違いを挙げていきます。

1つめは「視点」です。

良いイノベーションは、「顧客の立場で考える」のが前提です。ガストのメニューも、顧客のこんなのがあるといいな、という潜在的なニーズから生まれています。

それに対し、ニーズを無視して、売りたいものを売る、とか、製品の機能性だけを全面に押し出すと、顧客には響きません。

どれだけ画期的な技術や製品でも、ニーズがないところにものは売れないので、残念なパターンになりがちです。

2つ目は「感度」です。

良いイノベーションは、「市場の変化に対応」しています。

いうまでもありませんが、ビジネスは適者生存です。市場や顧客のニーズは、刻一刻と変化しています。

変化に敏感でいたいところですよね。

3つめは「独自性」です。

良いイノベーションは、いうまでもなく「独自性」があり、競争力を持つことができます。

値引きや販促だけに頼るような、模倣に終始すると、今の時代は、簡単に比較されてしまい、長く競争優位性が保てないのです。

イノベーションとは、徹底的に顧客価値を追求して、新たな価値を創出するプロセスから生まれます。

それは、顧客ニーズから始まり、あなたの製品やサービスを探し、買い、使い、クチコミをする、すべての過程で生み出すことができます。

今回のガストの事例では、企業が持続的に成長するためには、顧客の立場で顧客の問題を捉え、それを解決することで、イノベーション=新しい顧客価値を生み出せる、ということを学びましたよね。

あなたも、自社の製品やサービスと顧客体験を、顧客の視点で見直してみて、新しい価値創造の種を、見つけてみてください。

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