「負ける悔しさを味わう」王貞治氏に学ぶ、失敗を“成長の糧”にする術

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どれだけ準備を重ねても、避けることは不可能な失敗やミス。「なかったことにしてしまいたい」と思ってしまいがちですが、それらとは極力真正面から向き合うのが「正答」のようです。今回のメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』では経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭を執る菊原さんが、王貞治氏の含蓄ある言葉を紹介。その上で、失敗やミスを自身の成長につなげる受け止め方をレクチャーしています。

失敗やミスの悔しさをごまかさず味わう人だけ成長できる

何かをしていて「これは悔しい…」という思いをしたことがないだろうか?

スポーツで負ける。人と勝負して僅差で負ける。こういった時は悔しい思いをするものだ。

自分でやらないとしても「応援しているチームが負けて悔しい」と思うこともある。

私はソフトバンクホークスファン。これはダイエーホークス時代から。今でも真剣に応援している。

少し前までは試合前になると「今日は誰がスタメンかな」と出場選手をチェックする。

そして、3回、6回、9回と“試合経過”がスマホ届くように設定している。

それを見るたびに「おっ、逆転したぞ」だとか「全然、点が入らないじゃないか」とイライラしたりする。

勝てば気分がいい。その日はもちろんのこと、翌日も嬉しい。何度もダイジェストを見たり。野球ファンの方であれば理解して頂けると思う。

もちろん勝つに越したことはない。最近は負け試合に対しても「この悔しさがたまらいな」と思うように。

かなりマニアックになっている。さすがに12連敗した時はきつかったが。

とにかく歳をとると「苦いものがおいしい」と思うようになる。

  • ミョウガ
  • 春菊
  • タラの芽
  • ゴーヤ

などなど。昔は絶対に口にしなかった。しかし、いつの間にか食べるように。今では好んで食べている。

最近では“負け試合を味わう”ということの意味が分かってきた。これは2つのきっかけがある。

ひとつはホークスの前監督で今は会長の王氏の発言。王会長の行動、言葉すべてから「本当に野球が好きなんだな」ということが伝わってくる。

それを象徴するのが「負ける悔しさを味わう」という言葉。

もちろん勝つことも喜び。野球は勝負の世界。勝つことを目的としている。

負ければ解雇されチームに関わることすらできなくなる。非常にシビアだ。負けを味わう、だなんてのんきなことは言っていられない。

しかし、王会長そのことを分かった上で「負けて悔しい思いをするのもまた味わい深い」と思える。この考えに共感した。

もうひとつは知人の父親のこと。知人の父親は大のロッテファン。“落合、牛島、西村…”などなど。昔の話を今でもしているという。

そんな父親が倒れて入院した。65歳で定年して1年。さあ、これからという時に病気になってしまった。

知人が入院した父親に「退院したら何がしたい?」と聞くと、すぐに「ロッテが負ける試合を見て悔しがりたい」といったという。

勝って喜ぶのではなく、負けて悔しがりたい。これは深い。

その後、知人の父親は退院。去年zozoマリンスタジアムで野球を観戦。試合はオリックスに負けた。みごと、夢を果たしたのだ。

王会長と知人のお父さんから“負けを味わう”という奥深さを学んだ。

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