優しさがアダになる。頼まれてもいないのに「手伝う」行為が相手を潰すワケ

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何か困っている人がいたとき、頼まれていないのに世話を焼く人、ビジネスにおいてもよく見かけると思います。しかし、それは本人のためにはならないと語るのは、無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』の著者・佐藤しょうおんさん。佐藤さんは今回、その理由をじっくりと話しています。

優しさが仇になる時

ビジネスに於いて、他者に世話を焼きたがる人っているものです。何か困っていそうな人がいたら、頼まれもしないのに、あれこれと世話を焼いてあげて悦に入るような人です。でもそれって本人のためにならないこともあるんですよ。

ビジネスというのは、基本的には一人ひとりにやるべきことという幅と、どのレベルまでやるかという深さ、それをいつまでにやるかという時間軸が設定されているものです。つまり何を、どのレベルで、いつまでにやるかが、知識労働者の場合かなりの程度、上司とすり合わせができているモノなんです。

その状態で困ってしまう事態になった場合、そこに介入するということは、本人と上司の間で形成された合意に介入するということになるんです。もしこれが上司の依頼によって発動するのなら、つまり

■彼には無理そうだから、君が手伝ってやってくれない?

という流れでアシストをするのなら、それは全く問題ありません。なぜならば、上司がその人の能力ややる気、もしくは仕事を遂行するための環境などのどこかに問題があったということを認識しているからです。つまりその場合、次回その人とその上司の合意形成は今までとは異なるモノになるかも知れないということなんですが、それが両者にオープンになっているのです。もし上司が、彼のキャパに問題があると考えるのなら、次の機会ではボリュームを減らすでしょうし、やる気に問題があると判断したのなら、何らかの策を用いるかもしれません。それによって、何が起こるのかというと、

●同じような事態(つまり他者がアシストしなきゃならない事態)を避けることができる

のです。

ところが、頼まれもしないのにアシストをしてしまうと、そのようなPDCAが働かないわけですよ。というか上司がこのアシストがあったことを認識していない場合、これは厄介な未来を引き起こすわけです。本来はその人の能力を超えたハードルだったのに、誰かが助けてくれたおかげでやり遂げた場合、上司としてはその人に能力があると考える可能性が高いんですね。それは本人にとっても、会社にとっても決して良い未来を生み出すとは言えないのは明白ですよね。

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