日本を蝕む「自民党バイアス」の正体。売国カルト議員を消去法で選ばせる心理戦、反日政権が国民家畜化に成功した理由

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「国会議員の裏金問題が批判される昨今だが、この嵐が通り過ぎれば、またぞろ自民党が我が国の政権を担い続けることになるのだろう」と危機感を募らせるのは、投資コンサルタント&マネーアナリストの神樹兵輔さん。心理学や行動経済学に関する著書もある神樹さんは、数々の悪政で自分たちを苦しめてきた“反日・売国集団”の自民党を、なぜか多くの国民が支持してしまう背景に「認知バイアス」の深刻な影響があると指摘。このままでは我が国は貧困化するばかりだと警鐘を鳴らしています。(メルマガ『神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図──政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!』より)

なぜ反日・売国・世襲・カネまみれの自民党が政権を担い続けられるのか?日本国民の多くが陥った不幸な「認知バイアス」の不思議!

本メルマガではこれまで、日本国の衰退と腐敗の元凶である自民党や、そのスポンサーである経団連について厳しい批判を繰り広げてきました。

自由民主党という政権政党による悪政で、とことん貧乏にさせられてきた日本国民はなぜ、いまだに目覚めることができないのでしょうか。

昨今は、自民党派閥の政治資金パーティーのキックバックやら裏ガネの問題で、国民からの信頼も地に落ちているようですが、この嵐が通り過ぎれば、またぞろ自民党が政権を担い続けることも大いに予想できます。

何しろ、これだけ自民党が叩かれていても、他の野党の支持率が上がったというわけでもないからです。今回の騒動もまた、喉元過ぎれば……で終わるのでしょうか。今回は、そうした自民党が延々と政権を担い続けられる謎について、認知科学の分野から少々探ってみたいと思うのです。

まるで肉屋を支持する豚?「仕方がない」「わからない」

2019年10月、安倍政権が消費税率を8%から10%に引き上げる際の国民の意識調査では、6割が明確に反対だったのに対して、4割の国民は「仕方がない」「わからない」という回答でした。

驚くべきことに、消費に10%もの罰金が課せられることと同様の事態というのに、消費税率10%に、4割もの国民が反対ではなかったのです。

これこそが「脳のクセ」でもある「認知の歪み」に他なりません。

可処分所得(自由に使える手取り収入)が減るというのに、それでも「構わない」「しょうがない」という人たちが、国民の半数近くもいたのですから、正気の沙汰とは思えません。

また、岸田政権の「軍拡」に関しては、世論調査では、何と6割超もの国民が「賛成」であり、「反対」はたったの12%しかいなかったという調査もあるのですから、これまた驚かされました(2023年の朝日新聞と東京大学・谷口将紀研究室の調査)。

ただし、軍拡が、法人税、所得税、タバコ税などの増税につながることには、新聞各紙の世論調査でも反対が7割近くにものぼっていました。「増税は反対」だけれども「軍拡は賛成」というチグハグな結果に、筆者はこれまた複雑な心境にさせられたものでした。

どうも、昨今では「平和憲法」とか「戦争放棄」といった日本国憲法の根幹への国民意識が相当に変わってきているのではないか──と疑わせるのに十分だったからなのです。

いったい、こういう風潮は何を意味するのでしょうか。あたかも自民党の政策に肯定的な反応が示されているのです。

今回は著者の別名義(神岡真司)での研究テーマである「心理学」と「行動経済学」の観点から、自民党をなぜ政権政党として支持してしまうのか──この問題を考えてみます。

「認知バイアス」の不思議!合理的判断から外れた「偏見」「先入観」「脳の判断基準の歪み」が人の心を左右する!

近年は、「認知バイアス」という行動経済学の言葉が相当浸透してきたように思います。

「認知バイアス」とは、私たちの脳のはたらきが、必ずしも合理的かつ賢明に機能するとは限らないことを示す概念です。

イスラエル出身で米国の心理学者ダニエル・カーネマン博士が2002年に、経済学に認知科学を融合させた功績で、「ノーベル経済学賞」を受賞してから、「行動経済学」という分野が非常に有名になり、さまざまな事例に当てはめられ解説がなされてきたものです。

従来の経済学では、人々が合理的に行動することを前提に、さまざまな経済事象が論じられてきました。しかし現実には、そうではない事例もたくさんあることが、「認知科学」的なアプローチによってかなり分かってきた──というわけなのです。

なぜ私たちは「不合理な判断」を下してしまうのか?

たとえば、カーネマン博士が唱えた「プロスペクト理論」は、別名「損失回避の法則」と呼ばれて大変有名です。「価値関数」と「確率加重関数」を用いることで説得力を高めています。

例として挙げれば、値上がりすると思って買った株が、意に反して値下がりした場合、一般的に多くの人は「損切り」がなかなかできないものなのです。

なぜなら、「損失を確定」させることが嫌なばかりに、「きっとまた上がるはずだ……」と思い直してそのまま持ち続けたり、「ナンピン買い」で、安い価格で「もっと買おう」と思ってしまう人が多いからです。

そして、希望的観測でその後の「値上がり」を心待ちにする。これは「損失」が具現化されるのを、ことさら嫌う心理のはたらきによるものです。

その結果もっと値下がりして、今度は安値すぎて、売るに売れないほどの「塩漬け株」にしてしまい、投下資金を何年もの長期にわたって寝かせることになってしまう人が多いわけです。

これらは「10万円もらった時の嬉しさよりも、10万円を落とした時のガッカリ感のほうが、喜びの2・25倍も人の感情に影響を及ぼす」という認知科学の「価値関数」のデータによって裏付けられています。

さらに、買った株が値下がりした時に、「もっと下がるかもしれない」というリスクを過小に判断する傾向は、「高い確率を低く見積もり、低い確率を高く見積もる」という人間の「確率加重関数」によっても裏付けられています。「手術の成功率は95%」と医師から告げられていても、「いや、成功率100%でなく、5%でも失敗の確率があるのは、心配このうえない…」といった不安心理を誘発させるのです。

あるいは反対に、値下がりした株については、「あなたが買ったその株が今後値上がりする確率は、もはや30%ぐらいしかありませんよ」と評されても、「30%も値上がりする確率があるなら、このまま持ち続けよう」などという心境になるのも、低い確率を高く見積もりがちな人間の性向です。

この「確率加重関数」は、概ね40%を境に生じやすい現象であることを、カーネマン博士は実証実験で突き止めています。

自分にとって合格確率が低い何かの試験であっても、「何が何でも〇〇に合格してやるんだ」と頑張る人がいるのは、この「確率加重関数」の影響が深くかかわっている──ということも窺えるわけです。

これは、35年にも及ぶ住宅ローンで5000万円の借金をして、マイホームを購入する──という判断においても、「35年もの間、5000万円もの借金を返し続けられるのか?」という途方もないリスクに対して、「大丈夫だ。何とかなるさ……」と、大きなリスクを過小評価してしまう残念なケースにも当てはまるでしょう。

こうした人間の「認知バイアス」については、筆者の著書の宣伝になりますが、筆者の別名義である「神岡真司」の著作として、2月19日に全国書店で発売になる『脳のクセを徹底活用!「認知バイアス」最強心理スキル45』(税込1650円・清流出版)でも詳しく解説していますので、ぜひご参考にしていただければ幸いです。

世襲議員は「地盤」「看板」「カバン」の3バンが立候補の時から作用して選挙戦で非常に有利!

さて、それらを踏まえて、自民党の国会議員は4割近くが世襲議員です。2代目、3代目議員がウヨウヨいるのです。

ここでいう世襲議員の定義は、「父母、義父母、祖父母の他、3親等内の親族が国会議員または地方首長もしくは地方議員だった場合」を指しています。

世襲でない新人の場合であっても、選挙でひとたび当選すると、国会議員の報酬と待遇があまりにもよすぎるので、封建領主気取りになって、息子や娘に世襲でポストを継がせたいと思うのが、多くの親バカ議員に通じる心理でもあるのでしょう。

こうして2代目、3代目の世襲議員が増殖し、はびこっていく構図があるのです。

本メルマガで、かねて議員の報酬や待遇については詳細をお伝えしていますが、選挙の際に当選に有効なアイテムとしては、「地盤(後援会組織)」「看板(知名度)」「カバン(政治資金)」の「3バン」が非常に重要といわれています。

世襲議員は、親から知名度とともに選挙地盤を受け継ぎ、カネの詰まった政治資金団体を「無税」で引き継ぎます。

自分の力で世の中を泳ぎ渡った社会経験がまるでない、あるいはコネで社会人になったようなひ弱な議員の子息でも、親の後を継いで立候補すれば、それだけで当選に近づくほど非常に有利です。

親の後を継いで、若くして国会議員になれば、自民党の組織内では、多くのポジションを経験でき、党内出世も早まります。

こうして首相をはじめ、構成する閣僚メンバーの6割~7割が世襲バカボン議員で占められる現状となっているのです。

世襲議員には、もとより国政への見識や使命感はありません。彼らのレーゾンデートル(存在価値)は、「一族の存続と繁栄」という目標に向かって、利権や口利きで資産構築に走ることのみとなります。

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