「コンセプト探しゲーム」でコンセプト出しの練習をする
その練習方法は何か?と言えば、それこそ、日頃から、身の回りのすべてのクリエイションに「そうなっている、そうデザインされている理由」をきちんと探し、自分なりに言葉にする癖をつける、と言うことです。
※これは拙著『センスがないと思っている人のための読むデザイン』でも詳しく書かせてもらってます(ご興味ある方は是非ご覧ください)
そして、ドラえもんの青さの理由を語れるように、聞いた人(や自分さえも)の何人かは、本当の理由だと騙されるくらいに、説得力のある理由として、そのデザインの作り手になったつもりで、言葉にしていければ良いと思います。
この時、大事なのは、実際にそのデザインを作った作り手が設定したコンセプトと外れてても構わないという事です。
「コンセプトを見つけてみよう」というお話をすると、かなりの方が、「いや自分が他人様のコンセプトをこうに違いない?なんて推理するなんておこがましい」とか「絶対、僕、作り手の意図を外しちゃうんでダメですよ」とか言ったりします。
全然ダメではありません。
この他者のデザインのコンセプトを見つけるゲームは、作り手を呼んできて、答え合わせをしたい訳でもなく、何かのクイズでもありません。
作り手がコンセプトを考えているのと同じ深さまで潜れて考えられているか?という事が大切なんです。
それには、やはりある程度のコンセプトを真剣に考える経験と、「本当の作り手にも面白がって貰えるコンセプトを出してみよう」という、少し前のめりなと感性が必要になります。(勿論良い意味でです)
自分は、作り手と同じ深さにまで潜ってコンセプトを考えているか?その基準は、誰かに話してみてどれだけ納得してくれるか?、そして「心を動かしてくれているか?」にかかってます。
是非、誰かご自分のコンセプトを話せる相手を見つけて話してみて、反応を伺ってみてください。
特にデザイナー仲間でなくて構いません。可能なら数人に話してみるのも良いでしょう。
コンセプトには「感動」が必要
聞いた人の反応を見て、「ああ、筋は通ってるね」と言う納得度では足りないかも知れません。
簡単に言えば、「感動」がないとダメな気がします。」
感動までは敷居が高いにしても、「ああ、なるほど!」「ふーん」と驚き方は何でも良いですが、対面で話したら納得してくれたか?何となくわかりますよね。
驚きを持ってもらう、面白がってもらうとか、心は動いてしまう反応が必要です。何でもかんでも褒めてくれる優しい友人はやめておきましょう。忌憚ない意見を言い合える方であれば良いですね。