数十年後の将来も、変わらずお客様を呼び込むための「秘策」を編み出した洋食店があるのをご存じですか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、そんな画期的なお店の戦略を紹介しています。
ある洋食店の挑戦!子どもの成長を応援し、将来のお客さまを育てる
兵庫県西宮市。50年以上にわたって、地元民に愛され続けている洋食店があります。
ハンバーグ、タンシチュー、グラタン、ハヤシライス、クリームコロッケ、ビフカツなど、本格的な洋食を提供し、お客さまが絶えることはありません。
しかし店主は、繁盛にあぐらをかいていてはいけないことを肝に銘じ、将来もお客さまを呼び込み続けることのできる秘策を考え出しました。
お店に来てくれた乳幼児から小学6年生までを対象に、「成長ハンバーグ」のプレゼントを始めたのです。
「成長ハンバーグ」とは、来店のたびに身長を測り、1センチ伸びるごとに「特製ハンバーグ(真空冷凍)」をプレゼントするというもの。
専用カードを渡し、名前・日付・測った身長を記録し、次回持参して、再度身長を測ります。
1センチでハンバーグ1個。2センチなら、2個もらえます。
小学6年生までは、何度でもチャレンジできます。
単純なサービスですが、大好きなハンバーグがもらえるとあって、子どもたちには楽しい時間となります。
このサービスを考えたキッカケは、店主の子ども時代の経験からです。
家族で洋食店に行った際、コックさんからお菓子をもらったことが嬉しくて、ずっと記憶に残っていました。
そこから、自身がコックになった時には、子どもたちが行きたくなるようなお店を目指したいと考えるようになりました。
子どもの頃から何度も来店していれば、親しみを感じ、大人になっても、馴染みのお店となることが期待できます。
これは、店主の計算・打算ではなく、無意識のうちに、将来のお客さまを育てていたのです。
商売のセオリーを実践していたとも言えます。
いまのお客さまを大切にするだけではなく、これからも長く続く商売を念頭に入れ、将来のお客さまを育てることは重要です。
目の前のことに気を取られていると、先々で困ったことになります。
そうならないためにも、お客さまを育てる方法を考えるべきなのです。