新入社員が入ってくる4月。接客業だと、まずはお店のルールを覚えることが求められますよね。無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、ルールを教えること、覚えることも大事だけれど、その根本がわかっていないといけないと語ります。
ルールを覚え始めるのは「袋の渡し方」だって良い
例えば、ショッパー(お客様へ品物を入れてお渡しする袋)をどのように持つかというルールがあります。
持ち手の部分を横に広げるように持つとか、片手を下に添えてお渡しするとか、いろんなルールが各社には存在します。
新しく入ってきた人はこうしたルールを覚えることがまずは求められます。
しかし、これらのルールは根本的には正直何だっていいのです。
持ち手の端を持とうが、袋の下に手を添えようが、明確に「こうすべき」というルールなどありはしないのですね。
唯一存在しているのは、『何のためにやるか?』の一点です。
これを考えられているかどうかが、接客販売業に求められていることでしょう。
結局のところ、ショッパーのどこを持ってお渡ししようと、お客様が受け取りにくいと思ってしまったらダメです。
袋の持ち方のルールの意味は、「いかにお客様に持ってもらいやすくできるか」「いかにお客様が受け取りやすいか」のために存在しています。
この意味に則るなら、お客様が持ちやすく受け取りやすいならどんな渡し方だって良いわけです。
もちろん物理的にだけではなく、精神的にも(マナー的にも)受け取りやすいかどうかは求められます。
これが必然的にルールのようになっているだけのことです。
細かなルールを覚えることも、それらを伝えることも大事ではあります。
しかし根本はそれらが何のために存在し、やっているのかを理解すること。
これがわかっていないと、「袋をどう持つのが正解なのか?」という大した意味もない答えを求め続けます。
すべてのルールは何のためにあるかをきちんと理解していきましょう。
もしその意味を成していないルールならどんどん変えていくべきなのです。
今日の質問&トレーニングです。
1)例として自社のショッパーの渡し方のルールを確認してみましょう。その渡し方は何のためにやっていることですか?
2)その目的に照らし合わせた時、今渡している渡し方は目的を達成できる内容になっていますか?
3)他のルールも確認してみて、同じことを考えてみましょう。
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