夏風邪の咳がピタリ止まった。パワー食材、生姜の効能がちょっと凄い

 

生姜の効能にある「発汗解表」とは、体の表面にとりついた邪を発汗によって取り除くという意味です。「邪」とはなんともおどろおどろしい漢字ですが、体にとって不必要なものを表します。生姜に発汗作用があって邪を取り除くならば、熱性の干姜のほうがもっと発汗作用があると思いませんか。しかし、干姜には体内の寒気をとってじわりと温める作用(温中散寒)があります。汗をかくとすっきりして、少し体が冷えますね。夏にとるならば、生姜のほうが干姜よりも向いています

また、生姜にも干姜にも、効能に温肺とあります。肺というのは中医学では、呼吸器全般のことを指します。西洋医学とは分類が違いますのでご注意ください。中医学における肺は、みずみずしく潤った状態を好むとされています。しかし体全体が冷えているときは、水分があるところは過度に冷えてしまいます。肺が冷えすぎると、さらさらとした鼻水がでたり咳がでたりするようになります。温肺止咳は、肺を温めて咳を止めるという意味です。寒飲とは、体内で停滞している冷えた水分のこと。温肺化飲は、肺を温めてそれを取り除くという意味です。

さて旦那の症状は、まさに体が冷えたことによる不調そのものでした。だるい、微熱がある、咳が出る、鼻水が少し出る。そこで、とりあえずあつあつの生姜湯をつくって飲ませると、咳がぴたっと止まったのです。これにはびっくりしました。生姜の温め効果を持続させるために、3時間後さらに2杯目を飲んでもらおうとすると、起き上がった旦那のシャツは汗でびっしょり。それだけ体に余計な水分がたまっていたのだと思いました。

この時期は、冷房ガンガン、冷たいビールをごくごくやるせいで、体の表面は暑さを感じていても中はヒエヒエです。生姜をたっぷりたべて、体調を調整してくださいね。

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ベジタブル&フルーツアドバイザーであり、薬膳に関する資格も取得に向け勉強中という筆者が、世界の食材や食習慣を「栄養」「中医学」「英語」という3つの面から紹介する、一石三鳥のメルマガ。
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