小田急電鉄はどうやって「箱根」をドル箱観光地に変えたのか?

 

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世界が認めた箱根~外国人客100万人殺到の秘密

これまでにない店が続々生まれる箱根に、また新たなスポットが。箱根町の「ナラヤカフェ」でくつろぐのはなぜか外国人ばかり。ここは足湯に浸かりながら、ピザや世界各地のお酒まで楽しめる外国人御用達の店なのだ。

実はここ数年箱根の魅力に気付いた外国人が一気に押し寄せている。その数、過去最高の年間100万人。この箱根人気の裏には小田急の地道な努力があった。

開設して18年になる外国人専用旅行案内所。ここでは様々な国の言語を話せるスタッフがどんな質問にも丁寧に答えてくれる。

小田急の海外への努力は南国タイにまで及んでいた。バンコク市内を歩き回るのは、電車が好きで小田急に入ったという関隆宏だ。

箱根の売り込みに本気で挑んでいる小田急は、去年、バンコク市内に事務所を開設した。「旅行会社のニーズを聞いたり、ほしい情報をすぐに提供するために設置しました」(関)と言う。現地の旅行代理店とパイプを作り、一緒になって箱根を売り込む作戦だ。日本に興味がある人を見つけては聞き込み調査も。

訪れれば必ず感動できる箱根の魅力を信じて、遠く離れた灼熱の地で戦っていた。

スタジオで「小田急の試みは日本全体の観光立国戦略のモデルケースになるのではないか」と村上龍に問われた山木は、次のように答えている。

「そういう役割を担えればいいなと思っています。ただロマンスカーに乗ってもらって、箱根のゴールデンコースを回って、富士山を見て、温泉に入って、ではなく、もう少し深く日本文化を知ってもらえる試みを箱根でもやっています。そういうお客様を箱根だけではなく違うエリアにもご案内できるように、幅広く活動できればと思っています」

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