トランプとFBI前長官が真っ向から対決。嘘つきはどちらなのか?

 

トランプ、宣誓証言に前向き

トランプさん、コミーさんの証言に対して、宣誓証言する意欲があるそうです。

解任された米連邦捜査局(FBI)のコミー前長官が前日に上院情報委員会で証言したのを受け、トランプ米大統領は9日、コミー氏とのやり取りについて宣誓証言をする意欲はあるかとの記者からの質問に「100%」あると明らかにした。
(同上)

これは、何でしょうか? 問題は、トランプとコミーさんの会話が「二人きりでされたこと」です。つまり、コミーさんの証言が真実である証拠は存在しない

トランプは、「会話を録音したこと」をほのめかしていますが、「録音した」と断言はしていない。つまり、録音がトランプに都合の悪い物であれば、「録音していなかった」と言い逃れることができる。

そのうえで、トランプが「私はフリンの捜査を中止するよう要求したことはない!」「コミーを解任したこととロシア・ゲートは関係ない!」と言えば、「どっちがホント」か証明することは、とても難しい。

トランプさんは、「コミーは会話を録音していなかった。証言は絶対的な証拠にはなりえない」とわかったので、「俺も証言する!」と意欲を示した。

トランプが説得力のある証言をすれば、コミーさんの証言の影響を「中和」することができるかもしれません(トランプさんかコミーさん、どちらかが「偽証」したことになりますが…)。

どっちがウソをついているのでしょうか? これは、本人二人以外わかりません。しかし、「トランプは、司法妨害になる可能性があることを知らずに軽い気持ちで『フリンを見逃してくれ』と要請した」のかなという気がします。

人生、そんなものですね。軽い気持ちでツイッターに投稿したら炎上し、辞任に追い込まれる。軽い気持ちで不倫したら、バレて辞任に追いこまれる。軽い気持ちで、金をもらったら、バレて辞任に追い込まれる。

私たちは、こういうニュースを、しばしば目撃します。トランプさんも、法律の知識が足りず、軽い気持ちでコミーさんに頼んだのかもしれません。

繰り返しますが、これは私の想像。真実を知っているのはトランプさんとコミーさんだけです。

image by: Evan El-Amin / Shutterstock.com

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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