小田急線、炎上の致命的ミス。押してはいけなかった緊急停止ボタン

 

後は、運転士が火災に早く気づくような仕組みが必要だとか、運転指令所の方にこうした「沿線火災監視」の情報が集まる仕掛けを検討すべきという問題があります。

また、小田急さんの広報対応ですが、真っ黒焦げになった該当車輌の屋根を報道陣に公開して、TVカメラまで入れさせるというのは異常です。ブルーシートかけておいて、口頭で「まだ焦げ臭いが、車内への引火などはなく全く正常」ということを伝えてもらえば十分(事実ですから)であり、やたらに利用者の不安感を煽るのは考えものです。

後は、電車の屋根の難燃性についてですが、基本的に車体と車内は完全に保護されたので「問題はない」のですが、あそこまで「ボウボウ」燃えてしまったということに関しては、検証が必要と思います。仮に、より難燃性を要求するために、屋根の素材を見直すことになった場合は、絶縁性確保を損なわない判断も必要になります。

 

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東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1~第4火曜日配信。

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