元ブラック企業の社長が懺悔の気持ちで築いた「介護の理想郷」

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小さな運送会社を10年で従業員500人の会社に育て上げた筒井健一郎氏。しかし、それらはすべて従業員の気持ちなどを顧みず、半ば強引に築き上げた「ブラック企業」そのものでした。「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)」は、放送内容を読むだけで分かるようにテキスト化して配信。従業員からの信頼を失い、社長職を失った同氏が心を入れ替え、懺悔の気持ちで社長に就任した老人介護施設「たんぽぽ」はその後、どのような企業へと成長したのでしょうか。

温泉にカジノに小旅行~元気が出る介護革命

名古屋のベッドタウン、愛知県一宮市に人気の介護施設がある。その名も「たんぽぽ温泉デイサービス」。

朝9時半、続々と高齢者がやってきた。実ははこの日は恒例のビッグイベントが。キリリとハチマキをしめて始まったのは運動会。スタッフがチアリーダーに扮して盛り上げる。さっそく競技開始。玉入れはお年寄りでもできるよう、座ったままでもOK。パン食い競争のような競技も手で取る高齢者に優しいルール。袋の中にはお菓子が入っている。

運動会で汗をかいた後はお風呂。地下1300メートルから汲み上げた天然温泉を楽しめる。さらにここにはカラオケやパチンコまである。一見、健康ランドのようだが、日本最大級のデイサービス施設なのだ。1日に250人もの高齢者が利用し90人のスタッフがケアをしている。

デイサービス施設とは、介護保険の認定者が食事や入浴、リハビリなどを日帰りで受けられる場所のこと。介護士や看護師が常駐していて、日々の体調管理も行ってくれる。

ちなみに一般的なデイサービスでは、20人ほどの利用者を数人のスタッフでケアし、みんな同じリハビリやレクリエーションなどを行う。だが「たんぽぽ」は全く違うという。

仲山峯夫さん(74歳)は3年半前に脳梗塞で倒れ、左半身がマヒ。当初は寝たきりだったが、「たんぽぽ」でリハビリを続け、歩けるまでに回復した。介護が必要となってから娘の家族と2世帯で暮らしている。

「たんぽぽ」を利用するのは週に2日。デイサービスは介護する家族にとっても欠かせないものだという。娘の佐々尚子さんは「たんぽぽさんに行くときは昼食をお願いできるので、母がちょっとお友達と会ったり、リフレッシュしたりできるんです」と言う。

仲山さんを乗せた車はおよそ30分で「たんぽぽ」に到着。着くとまず受付をする。「たんぽぽ」には250以上ものリハビリやレクリエーションのプログラムがある。小さな施設とは違い、利用者自らがその日の気分や体調に合わせて好きなプログラムを選べるのだ。

仲山さんが選んだのは「パン教室」。伸ばしたパン生地にアンコを載せて包んでいく。指先を動かすことで脳を刺激し、それがリハビリになるという。パンはスタッフに焼き上げてもらって土産に。

続いて向かったのは「頭の体操」教室。頭の体操は、簡単な文章を声に出して読むことで脳の活性化をはかる学習療法。脳梗塞で失語症となった仲山さんも、このリハビリで少しずつだが言葉を取り戻していた。

それ以外にも女性の利用者に大人気の「フラワーアレンジメント教室」や、介護施設には珍しい温水プールで行う「水中エクササイズ」など、利用者が進んでリハビリをできるようにいろいろなメニューを用意している。

これだけ充実した施設とプログラムでも、利用料は他の介護施設と変わらない。介護保険は手助けが必要な度合いによってそれぞれ自己負担額が変わるが、たとえば「要介護2」の場合、1日の利用料は743円となる。

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