昭恵夫人と保育所ビジネス会長を結ぶ、特区と「お友達」の点と線

 

森友学園への土地売却を巡り、その意志が大きく作用したとも言われた安倍昭恵氏ですが、新たな「疑惑」が噴出しているようです。先日発売の週刊文春が伝えたところによると、「昭恵氏と毎月サシで飲む仲」という女性実業家が60億円以上の公的な補助金を受けていた事実が発覚。元全国紙社会部記者の新 恭さんは、自身のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』でその報道を引きつつ、件の女性実業家と昭恵夫人、そして官邸のつながりを詳らかにしています。

昭恵夫人を励ます中村紀子氏の社会貢献は本物か

落語家、桂歌丸さんの訃報が伝えられた。テレビの映像で、あらためてその人の芸にふれ、媚びて笑いをとろうとしない“を感じた

正座したまま、手と顔だけを動かして、声帯から色とりどりの話を紡ぎだす。茶の湯のわび・さび、能楽や地唄舞や桂離宮の簡素さ、禅や武士道に共通する精神性さえ、その笑芸のなかに包含されているようだ。

はたして安倍首相の頭にある「美しい国」は、日本的な“品格”を受け継いだものなのだろうか。国会における彼の発言は、質問者の時間を奪い、論点をそらす目的でダラダラと自慢話や宣伝文句野党批判を繰り返すばかりである。

プレジデントオンライン(5月23日)における政治学者片山杜秀氏と作家佐藤優氏の対談記事は、虚しい国会と友達優遇政治への嘆息といえよう。

「言葉に中身がない上、発言がころころ変わるから追及もできない」(片山氏)

「20歳前後は、成蹊大学でお友達に囲まれながら、恵まれた学生生活を送っていた。…50歳を超えて変わるということはない」(佐藤氏)

首相だった祖父の岸信介が安保反対のデモ隊やメディアに攻めたてられ、幼かった心にある種のトラウマが残ったかもしれない。それが左派を毛嫌いする安倍晋三という人の政治的エネルギーになっている側面もあるだろう。だが、彼の著書や言動からみるかぎり、論理一貫した哲学や政治思想のようなものは伝わってこない

「支持勢力みんなの要求をいびつにブレンドして矛盾にも無頓着」(片山氏)

なのが、反知性主義といわれる安倍首相の、崩れそうで崩れない強さであろう。

ほめてくれる人、支持してくれる人にはきわめて優しく、お人好しの面さえ見せるのが安倍首相の特徴だが、長年連れ添った昭恵夫人もまた“人恋しい”寂しがり屋のようだ。森友さんともかつては仲が良かったし、加計さんとの蜜月は続いているが、もうひとり、昭恵夫人にとっては頼もしい友の存在が週刊文春7月5日号の記事で浮かび上がってきた。

その人の名はポピンズ会長中村紀子氏保育所ビジネスで大成功した女傑だ。

なんでも、6月2日の夜、山口県下関市の超高級割烹旅館「春帆楼」の貴賓室で、昭恵夫人を「慰める会」を開いたそうだ。昭恵夫人には6人ものSPがついていたという。

森友疑惑などで落ち込んでいた昭恵夫人を元気づけようというのだから、いかに贅沢な宴とはいえ「慰める会」じたいに問題はない。だが、文春は中村紀子氏に加計孝太郎氏と「重なる」ものを見た。共通するキーワードは「国家戦略特区お友達」だ。

つまり、中村氏は安倍政権に食い込み昭恵夫人とも親しくなり国家戦略特区の規制緩和を利用して保育所ビジネスを急拡大させたという見方である。

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