グチる社長は逃げたいだけ。まずは「認める」、話はそれからだ

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売上が思うように伸びない経営者は、往々にして愚痴ばかりを言い、他の人からアドバイスをもらっても「すぐには出来ない」「無理だ」と、何も動こうとしません。そして、今置かれている環境や状況のせいにして、いつまでも文句ばかり言いつづけている人が多いようです。メルマガ『ビジネス真実践』の著者・中久保浩平さんは、そうした人々に対して「ただ、その状況から逃げたいだけ」と指摘。不利な状況から抜け出すための思考法を提案しています。

不利な状況を乗り切るには?

売上が低迷していたり、人が育たなかったり、事業運営が上手く行かなかったりする相談者の中には、自分の環境や今ある状況がいかに悪いかということを嘆く人がちょくちょくいます。

「うちの店は立地が悪いからなぁ。もう少し駅に近ければなぁ」
「近所に大型の店舗が出来てからさっぱりだなぁ」
「時間がとにかく足りないよなぁ。もう少し時間があればなぁ」
「なかなか良い人材に巡りあえないなぁ。うちみたいな零細企業にはそんな人材来ないかぁ」

といった具合に。

自分の置かれている環境や状況をいくら嘆いてみても好転しません。たとえば、こんなことがありました。

「ウチの店は立地が悪いからなぁ。駅前だといいなぁ」と、売上が悪いのは立地のせいだといわんばかりに愚痴る人に「では、引っ越せば?」というと、「できるならやってますよ。でも先立つものがないからできないんですよ」と返してきます。

なので、「じゃぁ、駅前に引っ越せるくらいに頑張れば? 先立つものがないのなら3年くらい頑張って貯めればいいじゃない」というと、今度は、「いやぁ、ここでいくら頑張っても無理ですよ~」と、とにかく出来ない無理、ということばかりを返してきます。

結局、環境、状況を好転させたいと思っていてもその程度だ、ということです。ですから、環境や状況を変えることなど出来ません。つまり、環境や状況を変えたいと嘆いているだけの人というのは、今の環境や状況から逃げ出したいというだけなのです。

今ある環境や状況をウジウジといっていても無駄なのです。そんなことより、今の環境や状況を認めて、その中で「どう工夫していくのか?ということを考える必要があるのです。

自社の置かれているポジション、自店の立地、自分の立場、など、いかに悪い環境、不利な状況であろうとその中で創意工夫を重ね進んでいくことが正しい取り組みなのです。今ある環境を嘆いたり、愚痴ったりしたころで建設的ではありません。

「最近はここらも人通りがめっきり減ってしまった。みんな近くにできた商業施設に流れていってるんだよ」なんて、嘆いている人に、「じゃぁ人通りがまた元に戻るようにするためにできることを考えてみれば?」というと、「そうはいってもさぁ~。なかなかねぇ~。…あの施設さえなければ……」とまたまたグチグチいうのです。

会社やお店を発展させることのできる人や、仕事のできる人は、今ある環境や状況の中で自分なりに工夫をし力を発揮します。業績が良い会社やお店の経営者は、今置かれている環境や状況の中で日々創意工夫を重ねます。その繰り返しによってさらに邁進していくのです。

環境や状況を変えたいというのであれば、嘆くのではなく、まずはそのことを認め受け入れることです。目の前の現実と真正面から向き合い、はじめて、次の1歩へ進むことができるのです。

今日のまとめ

不利な環境や状況に嘆いても現実は変わらない

・今ある環境や状況で不利と思われることを列挙する。
・列挙したことを乗り越えていくための工夫を考えノートに書き出す。
・書き出したことを実践ベースにまで落とし込む。

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