オチとは、その一連の話の価値を高める、効果的な演出のことです。
話の最後が盛り上がると、聞き手の満足感が高まりますから、
オチは基本的に、話の最後に控えているものです。
つまりオチとは、話の終わり方の、ひとつの種類です。
ただし、ひとつの話が終わって、次の話が始まる可能性はあります。
オチで終わる小さな話が連続して、大きな話が構成されていることも多いですよね。
その場合、最後のオチは「大オチ」などと呼ばれます。
オチのある話、特に大オチのあるような話では、話の過程すべてが、オチの為に欠くことが出来ない要素、つまり「伏線」になりますから、話全体のクオリティーが上がります。
綺麗にオチる話は、作品としての価値が高いわけですね。
しかも、聞き手を話の最後まで惹きつけるという意味でも有効です。
オチは、結論とはどう違うのでしょうか?
結論には、訴えたいこと、気持ちが必要なのに対し、オチに気持ちは要りません。
客観的な言葉・事実の羅列や表現・構成の妙だけで、オチは完成します。
後は、その事実・表現の「奇抜さ」と、「ギャップの大きさ」によって、オチの質に違いがでるのですね。
また、オチにも種類があり、その存在が現れるだけでオチになる、出落ち、最後に考えさせる、考え落ち、などと呼ばれるものもあります。
それらを考え合わせると、オチと言われるものの性質は、もう、それ以上、付け加える必要のない「鮮やかな完結」だと思います。