二流は商品を売り、一流は幸せを売る。仕事相手を見極める方法

shutterstock_400221685
 

さまざまなシーンで語られる「一流」と「二流」の差ですが、例えばそれを具体的に見分ける方法などはあるのでしょうか。 無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』の著者で現役弁護士の谷原さんは、一流と二流では根本的な考えが違うと言うのですが…、メルマガ内で、弁護士やマンションの営業マンを例えに、わかりやすく解説してくださっています。

一流と二流に関するある視点

こんにちは。

弁護士の谷原誠です。

最近、書籍、ビジネス雑誌の記事で「一流、二流の違いとは?」といった内容のものをよく目にします。

「二流」というと言葉が強すぎると感じますが、どの世界、どの職業も、大多数の人は最低限のことはできるものの、抜きんでることはほんの一握りの人。他と一線を画し、大きな成果を上げることのできるビジネスパーソンが一流」ということになります。

もちろん、弁護士にも「一流」と「二流」があります。どのような観点から「一流」と「二流」を分けるのか、については、多数の考え方があります。今回は、その中から、一つの観点をご紹介したいと思います。

私たち弁護士の仕事は、依頼者から話を聞くことからはじまります。

依頼者は、現在自分にどのような問題が生じ、自分がどのような状況に置かれているのか、事実関係を説明します。そして、弁護士に対し「損害賠償が取れるでしょうか」「裁判で勝てるでしょうか」といった法律的な見解を求めます。

普通の弁護士は、その聞き取った事実を、法律の条文や判例に当てはめその依頼者の要望が叶うかどうか検討

「大丈夫です、裁判に勝てると思います」
「ちょっと難しいです」

などと回答します。もちろんそれは間違った対応ではありません。しかし、ここにとどまっていたら、「二流と判断します。

私が一流だと感じる弁護士は、考え方が根本から異なります。相談を受けた時に、その依頼者が実際に言葉にしたことにとらわれず、詳細な質問を行い、問題の本質がどこにあるのかを主体的にとらえ、問題解決の方法を考えます。

「裁判に勝てそうですか?」と聞かれた時も、文字通り受け取って「勝つ、負ける」を答えるのではなく、それ以前に、そもそも裁判をするのが得策かどうか、望む結果を得るために、もっと良い手段があるのではないかと考えます。

弁護士の強みである法律を持ち出すのは、法律を使うことによって問題が解決できると判断した場合です。目的は問題解決であり、法律はあくまで問題解決の手段と考えているのです。

つまり、「二流の弁護士」は、事実を機械的に法律にあてはめ、「一流の弁護士」は、依頼者の問題解決のための手段として法律を使う、ということです。

print
いま読まれてます

  • 二流は商品を売り、一流は幸せを売る。仕事相手を見極める方法
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け