経営者には先入観と予断なくという前提のうえで、また絶えずアンテナをはったうえでの話ですが、正しいと確信したなら跳躍しなければなりません。誰も行っていないこと、前例のないことに跳躍するのは恐怖です。しかし跳躍のない経営は、間違いなくゆるやかか急激かは別として確実に衰退し、やがて崩壊に向かうのが定めです。
織田信長は独特の死生観を持っていました。「人間五十年 下天のうちにくらぶれば 夢幻のごとくなり」の謡を好み舞ったのはテレビドラマでもよく出てくるシーンですが、虚無感と美意識と意志力でもって時代の定式を超越して切り開いて行きました。
その美意識においては、パソコンのプリント基板にも美を求め、前例のない商品を創り出したスティーブ・ジョブズのあり方とどこか共通している趣がありそうです。
ここからまた飛躍した結論付けをしますが、マネジメントの目的を「顧客創造」と言っていますが、最も模範的なのが、信長やジョブズのような美意識を持った人材によって行われる時代を切り開く「跳躍」行動でしょう。