「隣人は外国人」が当たり前になる未来を日本人はどう生きるか

 

日本のマンションで生活を始める外国人には、共同生活の経験がない方もいるでしょう。分からないことがあって不安もあると思います。生活習慣の違い、ルールを知らないゆえの行動が、まわりの住民に不安や警戒感を与えることになります。お互いを知らないということが不信感につながります

どんな人が隣に入居したか知りたくて管理会社に聞いても、個人情報の問題があってなかなか答えてはくれません。やはり新入居した外国人の方から、まわりに挨拶をしてもらうのが何よりで管理員さんや役員さんがあいさつに付き添ってあげるとスムーズにいくと思います。さらに、管理組合が居住ルールの説明会を兼ねたウェルカムパーティを開催することも必要になるかもしれません。

この話を聞いた管理組合の理事さんは…「でも、これは、別に外国人に限ることではなく新入居者が日本人だって、まわりに挨拶した方がいいに決まっている。ウェルカムパーティもいいと思うけど、なかなかその余裕がないんだよね。ただでさえ忙しい理事さんたちがそこまで手が回らない」とたいてい言われます。

日本人同士の場合、基本的なことは分かっているだろう…という妙な安心感があるから、新入居者への対応に必然性を感じなくて、面倒と思って進まないのでしょうが、外国人の方が増えたら、お互いの安心のためにウェルカムパーティ的なものが不可欠と思うようになるのではないでしょうか。

アメリカ社会で、ご近所に引っ越してきた方を招いてウェルカムパーティをする習慣が根付いているのは、相手が早く環境に馴染めるように…というだけでなく、隣人がどういう人か知らないと自分たちが安心して暮らせないという他民族社会ゆえの事情があるからだといいます。日本も、これから外国人の隣人が増えることを想定したら、ウェルカムパーティは必須になっていくかもしれません。

もちろん、それは、外国人入居者に限らず、日本人の場合も同じです。それが、外国人との間だけでなく、日本人同士、世代が違う住民同士が、お互いを理解し合うきっかけになっていくかもしれません。特に話さなくても常識で分かるはず…よく聞く言葉ですが、その「常識が人によって違うから問題になるのです。最近は、夫婦でも、きちんとコミュニケーションをとって、言うべきことをアサーティブ(自分も相手も尊重しながら適切な場や方法で伝えること)に伝えていくことが重要だと認識されるようになりました。

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