次に、「状態までも音声化できること」について。つまり擬態語の使い勝手が良い、ということです。ワンワンニャンニャン、ポツポツ、ザバーン…声や音を言葉にできるのはもちろんのこと、物の状態や、人間の気分などまで、まるで音と同じように表現できるんですよね。
どんより、ビュンビュン、カラッと、みっちり、もふもふ…
いくらでも挙げていたらキリがないので、ほどほどにしておきますが、これら、状態や気分などを表す擬態語は、その状態から感じられる、音のような性質が言語化されたものと思われます。
- まるで空からドヨーンと音がするような空模様=どんより
- まるで複数の車が猛スピードで通り過ぎた時に聞こえる音のような=ビュンビュン
- まるで手で触るとこんな音がするような空気の乾燥=カラッと
- まるで容器の中に隙間なく詰まっているものに感じるような=みっちり
- まるで柔らかくてふわふわで空気をたっぷり含んでいるような=もふもふ
まぁ、そういうことですよね。そう考えると、感性が近い間柄だからこそ成立するという部分もありますよね。同じ風土に生まれ育った日本人という共通項があるからこそ、擬態語が通じる、そして心に響きやすい、のかもしれません。
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