海外も呆れ顔。働き手不足解消のために日本ができる「簡単な政策」

 

ところが残念なことに、世界33カ国・地域の労働者に調査したところ、勤務先企業が費用を負担する研修などを受けている割合は、日本の労働者は4割で、調査国・地域の中で最下位(ランスタッド調べ)。

おまけに同一労働同一賃金が徹底されていないので、非正規と正社員の賃金格差が大きく、30代前半の平均賃金は、正社員281.9万円、非正規社員213万円で、その差は約70万円程度。その後さらに差は広がり、30代後半で約100万、50代前半では、200万円以上まで差が広がります。

日本人の賃金はこの20年間、ほとんど上がっていません。他のOECD諸国では上がっているのに、日本だけが平均年収はマイナスです。その反面、日本企業の内部留保金はこの15年で倍以上に増え446兆円にも達しています。

職業人生の終わりに近づいて、まだ働きたいと思っている高齢労働者は非正規雇用よりも良い待遇を受けるに値する。また、高齢者が労働市場だけでなく経済全体にもたらす知恵、スキル、経験の恩恵を社会全体が受けられるようにすべきである。したがって日本は、このリスクを減らすために、定年退職年齢の引上げに着手する必要があり、将来的には他のOECD諸国ですでに行われているように定年制を撤廃しなければならない。
(by アンヘル・グリアOECD事務総長)

以前、海外のジャーナリストから「日本は高齢化社会対策を放置しているのはなぜか?」と聞かれたことがあります。

「日本の外」からは、「日本は使えるリソースがあるのにそれを活用していない。このままで本当にいいの?大丈夫なの?」と見えているということなのでしょう。「組織を変えたきゃ若者、よそ者、ばか者の視点を生かせ!」とはよく言われることですが、今回のOECDの提言を経済界は真摯に受けとめなくてはなりません。

そのためにもまずは同一労働同一賃金の徹底、インターバル規制の義務化、破った場合の罰則、「50歳以上は戦力外」といった年齢での線引きの禁止、そして、賃金を上げ、富裕層の税金を上げるべきです。

みなさまのご意見もお聞かせください。

image by: Shutterstock.com

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※『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』(2018年12月26日号)より一部抜粋

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