なぜデキる上司は部下にいつも「ギリギリの課題」を出すのか?

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接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、毎回さまざまな接客に関する技術や裏ワザ等を紹介してくださる無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』。今回は、坂本さんが店長を務めていた際に実際に用いていた、スタッフを成長させる技を披露しています。

ギリギリの課題

自分が店長をしていて、スタッフを成長させようと思う時に、個人的に最も苦労したことがあります。それが、ギリギリの課題を出すことです。これがもう、本当にどのくらいの課題が適切なのかの判断が難しく、苦戦を強いられました。

ギリギリの課題とは、読んで字のごとくなのですが、あるスタッフの能力の限界値でギリギリクリアできる課題を出すということです。課題といっても、宿題をやらせるわけではなくて、これまでにやったことのないような仕事を任せるといったことを指します。

あるスタッフに、もう一段階上の仕事ができるようになってもらいたい時にはこれが最も効果が高いと私は感じています。というのも、私の上司たちは、これが本当に上手く、私を成長させてくれたからです。

実際、私自身は、昔から勉強が嫌いで学もないですし、部活や趣味もろくに続けられない怠け者で、大した能力など持ち合わせていません。ですが、過去に私を成長させてくれた上司たちは、ギリギリ私の能力でクリアできる課題を、不定期的に出してくるわけです。

例えば、接客がある程度できるようになったら、「結構やれるようになったね。でも、〇〇を一緒に販売できなかったらまだまだかなー」なんて言ってくるわけです。私の唯一の取り柄である負けず嫌いな性格をよく知っているからでしょうが、そう言われてしまうと、私も、「じゃあ一緒に販売してやる!」と意気込んで販売しようとします。

しかし、これがあまりに無茶な課題だと結局成功はできないので、落ち込むだけですし、やる気もそがれていたことでしょう。その丁度良いところを、言ってくるんですね。

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