また、日本が中国にこんなにすり寄ってもアメリカが文句を言ってこないのは、何かウラがあるんじゃないかとか、深慮遠謀があるんじゃないかとかおっしゃる方もいますが、私はそう思いません。
基本的にはアングロサクソン国家でアメリカの同盟国であるオーストラリアも随分ふらついて醜態をさらしました。
でも、それぞれの国には経済運営上の都合があって、どこの国でも経済人はビジネス優先で、長期的な国益など考えない傾向があるものです。
それはアメリカも同様だから、いちいち苦言を呈するわけにはいかないのです。まして、公に嫌味を言えば、仲間割れの印象を与えてしまいます。
しかし、アメリカではすでに安倍政権の中国擦り寄りを厳しく批判する論文も出されています。
アメリカが嫌味を言おうと黙っていようと、自国の運命は自国の判断に委ねられているのです。難局に際して誰と組むかは自主的に決めなくてはなりません。
目先のビジネスで一帯一路に色気を示しても、利用されるだけされて、行きつく先は「終わった国」として属国化です。
スティーブ・バノン氏は私に、安倍首相は中国の脅威を深く理解していると語りました。
それが本当かどうか、結果はすぐにわかるでしょう。
山岡鉄秀 Twitter:https://twitter.com/jcn92977110
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