武田教授が激怒する、大嘘だらけの「プラスチック製ストロー有害説」

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先日掲載の記事「武田教授が暴露。『レジ袋は環境を破壊する』という真っ赤な大嘘」では、ポリエチレン製のレジ袋追放の動きがいかに欺瞞に満ちかつ誤ったものかを白日の下に晒した中部大学教授の武田邦彦さん。今回のメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』では、プラスチックストロー反対運動そのものが詐欺と同罪と断じ、その理由を記しています。

「プラスチックストロー追放運動」は詐欺に加担するのと同意である

社会的ウソの例として、レジ袋の追放とプラスチックごみ問題を取り上げましたが、そのなかでも最もばからしい、しかもこの運動をしている団体や喫茶店などが、「ウソでも良い子のふりをすれば、日本人は騙されるから、儲かればよい」ということで、「プラスチックストローを追放しよう話があります。

プラスチックストローの運動は、バカらしいというのを通り過ぎて、反対運動そのものが詐欺などの犯罪にも近いといえますから、協力すれば犯罪人の仲間に入るし、こんな不合理なことを許していたら、いつ何時、身に覚えのない濡れ衣を着せられるかも知れません。

誰でもわかる通り、石油から作られる膨大な量のプラスチックは、主として、自動車や家電製品などの工業製品や家具、農業用フィルムや柵などに使われ、身の回りでは、ビールのケース、荷造りのヒモ、カップや包装などがあります。また板やフィルムなどのほかにも、合成繊維やゴムもそのほとんどが石油から作られます。さらには、洗剤やシャンプー、工業に使われる化学薬品まで、これも膨大です。

なにしろプラスチック製品だけでも世界で3億トン近くも作られるのですから、もともと使い終わった製品がそのまま捨てられたら、それは大変なことです。たちまち海や畑を覆ってしまうでしょう。確かに、今から40年ほど前、農業用のフィルムが雑に使われていた時には、「そのうち畑がプラスチックでおおわれてしまうのではないか」と心配されたことがありました。

そして「生分解性プラスチック」とか、「環境にやさしいプラスチック」などの開発も行われましたが、そのうち「使ったプラスチックはゴミとして処理すればよい」、「ごくわずかのプラスチックが野原に捨てられても分解されて自然には影響がない」という単純なことがわかり、今では、使い終わったプラスチックを道端や畑、海などに捨てる人はいなくなり、「環境を汚染するプラスチックというものそのものが消えてしまったのです。

さらに、プラスチックストローということになると、プラスチック全体の1万分の3ぐらいで、たまたま、だらしないコーヒー店などで床に捨てられているのを見かけることはありますが、普通はゴミとして捨てられるので、量的にも捨てる方法としても問題はありません

プラスチックは「人工的に作られる」という人もいますが、原料の石油は生物の死骸ですし、製造方法も人の手でやっているということだけで、自然界にない方法を使って作っているのではありません。人間は自然界にないものを使うこともできますが、それは特殊な時で、普通は自然界にあるものを使っています。だから、プラスチックはよく燃えますし燃えた後に毒物が残ることもなく、さらには自然のものですからしばらくすると微生物などが食べてくれます

もっとも多く使われるポリエチレンなどは人間が食べる脂肪に類似、女性のストッキングやシャツなどに使われるポリアミドはたんぱく質と同じで、生物が食べる食材としてはとても貴重なものなので、そのまま残ることはありません

日本も今から60年ほど前から、プラスチック工業が盛んになり、今では年間1,500万トン近くも使っていますが、畑や海にプラスチックが大量にたまっているという風景は世界のごく一部を除いて見ることができません

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