名古屋市名東区中1女子生徒自死事件ではブラック部活問題が確定した
名古屋市名東区中1女子生徒自死事件では、ブラック部活問題が浮き彫りになった。
不十分な似非第三者委員会の調査においても、当該生徒が所属していた部活動は、インフルエンザで休んでも、怪我で入院しても、部活動を休めば、1日あたり内周を3周走る決まりなどがあったし、早退した場合は掃除を10分間することになっていたことなどを認めている。
とはいえ、これは遺族からの提供された情報でわかったことであり、彼らが自主的に調査して得た情報ではないが…。無能な調査力であっても見出せるほどであるのだから、あまりに酷い環境であったことは明白なのだろう。
私が確認する限り、ほぼ10割に近い数値で中学生になれば、何らかの部活動に入ることが当然ということであり、「中学校、高等学校の学習指導要領の総則においては、部活動は、『生徒の自主的、自発的な参加により行われる』とある」という文部科学省の回答を原則とすれば、本当に生徒の自主性や自発的な参加によって、こうした高い加入率となっているのか疑わしくも感じるのである。
また、ブラック部活や顧問が不在的な放任部活ではいじめに関する報告が多い。これほどまでに加入率が高く、もはや授業に近い割合で生徒が参加している学校の活動であるのに、緩いガイドラインしか策定されていないという問題もある。
このガイドラインはスポーツ庁が運動部などに対して当初策定したものである。
例えば、部活動は平日の活動時間を2時間程度、休養日を週に2日程度設けるとかの決まりがガイドラインには書かれている。
こうしたガイドライン通りに部活の運用があれば、ブラック部活は根絶できるかもしれないが、そんなに甘いものではない。スポーツ庁や文化庁、文部科学省には教育委員会単位や学校長からの報告ではなく、生徒から直接報告を受ける仕組みを作り、ブラック部活に対する根絶を行動に移してもらいたいものだ。
まとめ
部活動でいじめがあるとき、その改善の見込みがないなどは特に、いつでも退部していいし、休部してよい。それは、内申には影響はしない。
いじめの被害者が部活をやめなければならないということではなく、やめるという選択肢があるということは、いじめの被害者が追い詰められない逃げ道があることになろう。
また、ブラック部活などはいじめの温床になっているケースが多い。あまりに活動時間が長く、合理的な理由がない規則は、内申点の観点からすれば、その悪影響は甚大なものになる。
文科省などでガイドラインが公開されているので、まずはガイドラインを確認することが大切なことであろう。
もしも、いじめがあってもその改善もせずに、部活をやめたら、内申に影響するといった脅迫を行う教師などがいれば、しっかり録音して、私のところでもいいし、学校長や教育委員会、文科省などに通報してもよい。何度も書くが、いじめがあって部活動を退部する、休部するのは、内申書には影響しないのだ。