9月から新学期が始まる子にとっては、夏休みももう残りわずか。楽しかった「長期休暇」が終わることだけでも憂鬱なのに、宿題や自由研究が終わっていないとなればその嫌ーな気分は倍増、ですよね。今回の無料メルマガ『子どもが育つ「父親術」』では、そんな思いを抱えた夏休みラスト1週間の子供たちへの接し方が紹介されています。
なつやすみ – ラスト1週間
9月から新学期スタートの子にとっては、夏休みは残り1週間になりましたね。もっと早く新学期がスタートする子もいると思いますが、今日は「夏休みラスト1週間の子どもへの接し方」についてお伝えします。
この時期の、みんなの共通の話題は「宿題、終わった?」ですね(笑)。家庭では「早く宿題終わらせちゃいなさい」に加えて、「学校の用意できたの?」なんて会話も出てくる時期でもあります。
こんな時期の子どもの心の中は、
- 宿題、面倒くさいけど、やらなきゃな~
- (任意提出の)自由研究もやろうと思ってたけど、やっぱりやめちゃおうかな…
- 学校の用意まだやってないけど、早めにやった方がいいのはわかってるんだよなぁ
こんなふうに、揺れ動いているもの。共通して言えるのは、弱い気持ち(面倒だなぁ…)と、強い意志(でもやらなきゃ!)が葛藤している、というところ。
この葛藤を抱える子どもへの接し方ですが、ややもすると、「片方(強い意志)を押し通して、もう片方(弱い気持ち)を打ち負かす」という方向へ子どもを引っぱって行こうとしてしまう方が多いのでは。
この点は、注意が必要です。弱い気持ちも、子どもの率直な想い。抑え込んだり、切り捨てたりしても、なくなるものではありません。むしろ、心の奥底に押し込まれてくすぶり続けることで、その後のすべての動きを鈍くさせてしまいます。
目指すべきは「両方の想いを認めてあげて、子ども自身で両方の想いを消化して前進できるよう、支えてあげる」という接し方。しっかり両方の思いを消化しきって葛藤を乗り越えた子どもは、気分を切り替えて新たに集中力を発揮することができるようになります。具体的には、次の3ステップで進めていくと良いでしょう。
<ステップ1>
弱い気持ちに寄り添う役目と、強い意志を応援する役目の両方を、親が担ってあげる。
- 面倒だなぁ、やりたくないなぁ、って思っているんだね
- このままやらずに済ませちゃおうかな、って考えも出てきているんだよね
- でも、やらなきゃいけない、ってわかってもいるんだね
- 早めに終わらせた方が良い、って考えもあるんだね
- 両方の気持ちがあって、困っちゃってるんだね
- タイセイの気持ちわかるなぁ。パパも子どもの頃、同じこと感じたよ
- タイセイがどうするかは、自分で考えて決めて良いよ。パパはタイセイのこと、応援しているから
<ステップ2>
弱い気持ちに寄り添う役目を親が担ってあげる。強い意志を持ち続ける役目は、子ども自身に持たせる。
- 面倒だなぁ、やりたくないなぁ、って思っているんだね
- このままやらずに済ませちゃおうかな、って考えも出てきているんだよね
- で、実際にどうするかを考えて決めるのは、タイセイの役目だよね
- パパはタイセイのこと応援してそばにいるから、困ったことがあったら言っていいよ
<ステップ3>
親は見守ることと、子どもの気持ちを受け止めてあげる役目のみ。自分の気持ちを整理して、やる気を出す・行動を起こす部分は子どもに経験させる。
- 夏休みって、課題があるのか
- 大変だろうけど、いつよくがんばってるなぁ、って感心してるよ
- 聞きたいこと、話したいことがあったら、いつでも言っていいからね
どの程度のペースでステップを進めていくかは、子どもの個人差が大きいので、明確な基準はありません。参考程度でお伝えすると、小学生のうちはステップ1のまま接してあげていても、問題ないでしょう。
中学生になる頃までにはステップ2に移っていきたいですが、誤解しないでくださいね。「中学生になったから、この接し方に変える(それでついて来れないなら、子どもが悪い)」という考え方は不適切ですよ。「中学生になるまでにはこの接し方でも大丈夫になれるよう、小学生のうちに子どもの成長を引き出してあげる」という姿勢で、この時期の子どもに接してあげてくださいね!
image by: Shutterstock.com