元国税が暴露。年金を喰い物にする天下り官僚たちのピンハネ天国

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以前掲載の「元国税調査官が暴露。財務省が消費増税をゴリ押しする本当の理由」などで、消費税を増税する前に整理すべき「税金利権」があると指摘し続けてきた、元国税調査官で作家の大村大次郎さん。大村さんは今回も自身のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』で、確定拠出年金や雇用保険、労災等を利用した「キャリア官僚によるピンハネの実態」を暴露しています。

※本記事は有料メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2019年9月1日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール大村大次郎おおむらおおじろう
大阪府出身。10年間の国税局勤務の後、経理事務所などを経て経営コンサルタント、フリーライターに。主な著書に「あらゆる領収書は経費で落とせる」(中央公論新社)「悪の会計学」(双葉社)がある。

年金を喰い物にする官僚たち

ついに、10月から消費税が上がりますね。筆者はこのメルマガで「今の日本の財政、税制の状況は欠陥だらけ、矛盾だらけ。これを改善せずに増税するなどはあり得ない」と主張してきました。今回は今の日本の財政欠陥の一つである「年金制度の欠陥」についてお話ししたいと思います。

現在の日本の歳出の中でもっとも大きいのは社会保障関連費です。社会保障関連費は、30兆円を超えています。深刻な少子高齢化社会を迎えている日本にとって、この社会保障関連費は非常に重要な支出です。が、この社会保障関連費は、天下り官僚たちのカッコウの利権温床になっているのです。

特に年金はその代表格です。今の年金制度は、いろいろ複雑になっていて、一般の人からはなかなかわかりにくいものになっています。なぜもっと単純なわかりやすい仕組みにできないものか、と不審に思っている人も多いはずです。なぜ年金がこれほど複雑な制度になっているのかというと、それはキャリア官僚の天下りが大きく関係しているのです。

今の日本の公的年金システムは、様々な機関がたくさんあります。それぞれが別個の仕組みで成り立っています。それが、年金や保険の制度を複雑化し、「消えた年金などが生じる大きな要因となっています。

なぜたくさんの機関があるのかというと、機関をたくさんつくることで、キャリア官僚たちが天下り先を確保しているのです。

たとえば、公務員の社会保障を管理する団体には、地方公務員共済組合国家公務員共済組合という組織があります。いずれもキャリア官僚が数名ずつ天下りしています。国家公務員も地方公務員も、その年金の原資というのは100%税金です。だから公務員の年金を扱う団体というのは、当然のことながら税金を支出してつくられています。つまり地方公務員共済組合、国家公務員共済組合も、その原資は100%が税金なのです。そこに天下りの席を用意しているのだから、税金で天下り先を確保しているということになります。

そして、この天下りの報酬は、決して安くないのです。一人あたり1,000万円前後もするのです。

公的年金の管理などは、いろんな団体が乱立するよりも一元管理した方が、効率的で公平になるはずです。これまでも何度も公的年金の複雑な制度を一元化するべき、という議論が起こっています。しかし、多々の団体をつくることで、キャリア官僚たちが天下りの席を確保しているので、これらの団体を整理することができないのです。そのために、日本の公的年金システム自体に巨大な無駄を生じさせているのです。

「確定拠出年金」という巨大利権

公的年金が、いかにキャリア官僚に食い物にされているか、それを象徴するのが「確定拠出年金」です。

確定拠出年金というのは、個人が加入して、運用まで行う「公的年金」です。iDeCoという名称で、国などがたくさん宣伝していますので、ご存知の方が多いはずです。この確定拠出年金は、現在の公的年金だけでは、将来、年金額が不足するのは目に見えているので、個人個人で年金を積み立ててもらおうという趣旨でつくられたものです。加入は自由で、掛け金も自分で自由に決められるもので、税制上の優遇措置もあります。

実は、この確定拠出年金には大きな落とし穴があります。手数料が異常に高いのです。

まず、確定拠出年金に入った場合、口座開設手数料として2,777円払わなければなりません。また毎月の手数料も数百円から数千円かかります。実はこの手数料の大半は国の機関が分捕っているのです。

口座開設手数料2,777円と毎月103円の口座管理費を「国民年金基金連合会という機関が徴収しています。が、「国民年金基金連合会」に支払っているこの手数料は、なぜ必要なのかまったく意味がわからないものです。

確定拠出年金は、窓口となっている金融機関が、掛け金の預かり、運用の手続きなどすべてを行なってくれます。「国民年金基金連合が行なう業務などは事実上ないのです。にもかかわらず、開設時に3,000円近くと、毎月103円も取っているのです。これは、ピンハネ以外の何モノでもありません

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