【カンブリア宮殿】JR東日本が高輪ゲートウェイで仕掛ける攻勢

2020.01.26
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by tututu
 

ジャンルごとのランキングで買う気を誘う一方、JR東日本が徹底的にこだわるのが東京駅だけの限定商品。「グランスタ」に出店する全ての店に、限定品の開発を依頼しているという。例えば「ザ・メープルマニア」は、常設の店は日本で「グランスタ」にしかない絶品スイーツの店。一番人気の「メープルバームクーヘン」(2268円)は、焼いたザラメの食感が香ばしい、リピーター続出のおいしさだ。

「駅の中を利用される方に限定されるので、“食べやすい”ことや、“限定商品”で新しい味を提供していくことが大事になります」(平野氏)
鉄道会社とは思えない商業部門への攻めの姿勢で、JR東日本は実に年間5150億円を売り上げている。「グランスタ」は2020年を目指し、さらなる拡張工事を行っている。増えるのはテニスコート30面分。これでグランスタの面積は倍増する。
「地下1階にも改札ができるので便利になる。駅の回遊性が高まります」(平野氏)

カンブリア_JR東日本①_01

鉄道で街を変える~「攻める」世界最大の鉄道会社

そんな世界最大の鉄道会社を率いるのはJR東日本会長・冨田哲郎。その信条は「徹底して客目線に磨きをかければ、まだ鉄道には大きなチャンスがある」だ。
「お客様のご要望、ご期待がどんどんレベルアップしていますから、それに対して我々も現状に満足せずにレベルアップしていく。もっと多くの方に鉄道サービスを利用していただける可能性は十分あると思います」(冨田氏)

実際、JR東日本は本業の鉄道でも大胆に攻め、成功を収めてきた。例えば多摩川沿いに出現した高層マンションの街。この8年で乗降客が10万人近く増えた武蔵小杉だ。ここに引っ越してきた理由を「湘南新宿ラインがあるから便利」と言う人は多い。武蔵小杉をJR東日本のドル箱に変えた湘南新宿ライン。それは北関東からの高崎線と宇都宮線を、新宿経由で湘南方面からの路線とつないだ全く新しいネットワーク。南武線と交差していた武蔵小杉に新たな湘南新宿ラインの駅を作ることで、どの方向にも便利な街へと一変させた。

しかし、湘南新宿ラインの開通には様々な壁があった。最大の難関は池袋駅の北側。当時、平面交差していた線路を、スムーズに運行できるよう変える必要があった。
「大規模な線路の切り替えは、ミスすると輸送障害につながりかねない。工事の中でも難易度は最高レベルだったと思います。チャレンジというより、必死でした」(当時の工事担当者・縄田晃樹)
隣を走る山手線などの路線の運行はそのままに、一つの事故もなく大規模な立体交差を作り上げるのは至難の技。結局、3年8ヵ月もの大工事を経て立体化を完成させた。

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