元国税調査官が明かす、会社員の「確定申告」大誤解と裏バナシ

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前回の記事「元国税が指南。確定申告で損しない『医療費控除』の手引きとは?」では、これまであまり公に語られることがなかった「医療費控除」の真実について詳細に記してくださった、元国税調査官で作家の大村大次郎さん。今回大村さんはメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』で、専門家以外ではなかなか知り得ない、確定申告の申告期限に関するさまざまな「裏話」を紹介しています。

※本記事は有料メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2020年2月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール大村大次郎おおむらおおじろう
大阪府出身。10年間の国税局勤務の後、経理事務所などを経て経営コンサルタント、フリーライターに。主な著書に「あらゆる領収書は経費で落とせる」(中央公論新社)「悪の会計学」(双葉社)がある。

確定申告の大誤解2~確定申告の申告期限の裏話

確定申告の期間が始まりましたね。誤解されている方が多いようですが、確定申告は必ずしも2月15日から3月15日の間に提出しなくてもいいのです。サラリーマンの還付申告の場合は、確定申告の提出期間は1月1日から5年間です。だから、還付申告のサラリーマンは、無理に税務署が混むこの時期に申告をしなくてもいいのです。

また自営業者やフリーランスの方も、還付申告の場合は、3月15日以降でもその年のうちであれば大丈夫です。ただし、3月15日以降に申告した場合、申告書を比較的念入りに精査されるという恐れがあります。税務署は、還付申告が提出されてからすぐに還付手続きをしないと、利子をつけて還付しなくてはならなくなります。だから素早く処理をしなくてはならないのです。

申告が集中する3月であれば、税務署は素早く処理をしようとして、申告書の内容をそれほど細かくチェックしたりはしません。が、3月15日以降に出された申告書の場合は、税務署も余裕がありますので、内容を細かくチェックすることになるのです。税務署から細かくチェックされたりするのが面倒な人は、3月15日までに出した方がいいでしょう。

申告が遅れてしまった場合どうなるか?

申告が遅れたらどうなるかもお話ししましょう。申告が遅れた場合、原則として無申告加算税というのを取られます。無申告加算税は、納付すべき税額に対して、50万円までは15%、50万円を超える部分は20%が課されます。だから、本来の納税額が50万円だった人は57万5,000円を払わなくてはならなくなります。

ただ、これは税務署の調査を受けてから申告した場合のことです。税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には、この無申告加算税が5%の割合を乗じて計算した金額に軽減されます。

つまり、申告が遅れたけれど、自分で自主的に申告した場合は、5%の加算税だけで済むのです。だから、申告が遅れたからといって出すのを諦めるのではなく、税務署が調査に来る前に自分で出した方がいいということです。

また、この無申告加算税のほかに、延滞税というものも取られます。延滞税というのは、延滞に対する利子のようなもので納付期限から遅れた期間に応じて課せられるものです。この延滞税は、延滞期間が2か月までは銀行の短期借入利子の1%増し、延滞期間が2か月を超える場合は銀行の短期借入利利の7.3%増しということになります。延滞期間が2か月を過ぎると、消費者金融並みの高率の利子がかかってくるわけです。だから、申告期限が過ぎた場合は、なるべく早く申告納税したほうがいいということです。

ただし納税額がゼロの場合は、加算税も延滞税もかかりません。

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