実は自己紹介で差がついている
状況にもよりますが、いきなり知らない人のところに飛び込んでいっても相手は不信感を覚えるかもしれません。
ですので、まずは直属の上司など自分から近い存在の人に入り込み、そこから紹介してもらうのがいいでしょう。※大体のケースでは直属の上司だと思うので、ここでも上司であることを前提に話していきます。
上司との1on1を通じて仕事上で重要な役割を持っている人に繋いでもらうように相談するのです。
そして、最初の上司に対しても他のメンバーに対しても、最初の自己紹介がキャッチアップに際して重要な要素になってきます。自己紹介の内容が2流と1流をわけるポイントと言ってもいいでしょう。
普通(2流以下)の自己紹介は、あなたのキャリアについてつらつらと語るので、過去をベースにしています。そして内容も主観的です。
対して1流の自己紹介は、現在・未来をベースにしていて客観的に、
- 自分の役割を明確にし、
- 経験とスキルを活かしてどうやって貢献するのか
- そのためにどうしたいか
という「相手視点」で話します。
相手視点で話すことで、当然相手の受け取り方は変わります。
相手にとって重要なことは、あなた自身が自分にとってどんな存在なのか、仕事でどう関わっていけばいいのかです。
仮に華々しい経歴を持っていたとしても、それをただ伝えただけでは「なんかすごい人なんだな」程度の感想を持たれて終わってしまうでしょう。これでは「あまり関わらなくてもいい人かな」と思われるかもしれません。
ですが、「その経歴を活かして~。~でお役に立つことができます」と、役割とメリットを明確に提示することができれば相手も「この人と一緒に仕事をするといいことがありそうだ」と期待が高まります。
これは役職付きで上司の立場として新しい環境に配属される人にとって特に重要になってきます。上司になる人間が下手な自己紹介をしてしまったら関心を持たれないどころか、部下からの信用を失ってうことになりかねないからです。
私自身、昨年ゼットスケーラーに入社したときもこのように自分の過去を会社に対してどう活かせるのか、既存のメンバーたちにどう貢献できるか、といったことを最初にプレゼンしました。
一つは私の過去の経験のすごさではなく、何を社員の成長に生かせるか?(貢献したいか?)
そしてもう一つは、私のリーダーシップやマネジメントスタイルを説明する中で、どう社員に関わり、どうこれからゼットスケーラーの成長に寄与できるか?
ここまで資料化して自己紹介をする必要は各者判断ですが、口頭の自己紹介で上述したポイントを踏まえると良いでしょう。
私の場合はいきなり外部から取締役になるわけですから、失敗したらいきなり経営が大ゴケしてしまうリスクがあります。かなりのプレッシャーでした。
その後は社内の経営幹部メンバーを中心に1on1を行い、直接情報を収集するようにしていきました。
もちろん資料も読みますが、やはり人から直接話を聞くほうが何倍も有益なフィードバックを得られます。