余りに酷い無理解。JR東海「リニア新幹線」計画が大地を“虐殺”する

shutterstock_288028310
 

7月3日午前、静岡県熱海市で発生した大規模な土石流。その原因については現在特定できていない状況ですが、静岡県の難波喬司副知事が示唆した「山林開発との関係」を疑う声も上がっています。そして同じ静岡県内で、自然破壊の観点から工事差止訴訟が起きているJR東海のリニア中央新幹線計画ですが、そのほとんどがトンネルという巨大土木工事は我々の生活や自然環境に悪影響を及ぼすことはないのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では著者でジャーナリストの高野孟さんが、その危険性を取材した朝日新聞の記事内容を引きつつ、そこから見て取れるJR東海側の「土壌」への無理解を指摘。さらに「通気浸透水脈」という概念を解説しつつ、その水脈を断ち切るJR東海の蛮行を強く非難しています。

【関連】マスコミがまったく伝えない「リニア新幹線」人命に関わる大問題

高野孟さんのメルマガご登録、詳細はコチラ

 

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2021年7月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

生き物である大地を虐殺するリニア新幹線計画――好企画だった朝日夕刊5回連載の現場ルポ

「朝日新聞」夕刊で6月28日から5回連載された「現場へ!リニア工事の周りで」は、すでに問答無用で始まっているリニア新幹線工事の危険性を、タイトル通り各地の現場を阿久沢悦子記者が丁寧に取材したドキュメンタリーで、時宜に適った好企画である。

周知にように、JR東海のリニア中央新幹線は、東京・名古屋間286キロの86%に当たる247キロがトンネルで、しかもそのほとんどが地表から40メートル位深の大深度トンネルという巨大土木工事。完成すれば、その中を超電導リニア方式の列車が無人運転で500キロの速度で疾走するという、工事も運行も人類初体験となるこの途方もない企図が、日本列島の生理とその上に暮らす住民の生活にどんな影響を与えるのかは、誰にも分からない。

【関連】菅首相の“フリーター支援”発言に国民「コイツ何言ってんの…」フリーランス言い間違え?ミス認めぬシカト芸にエンタメ業界が激怒

高野孟さんのメルマガご登録、詳細はコチラ

 

print
いま読まれてます

  • 余りに酷い無理解。JR東海「リニア新幹線」計画が大地を“虐殺”する
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け