小山田圭吾氏の「反省」は本物か?現役探偵が告発、いじめの現実と加害者の論理

 

加害者の学校や保護者も救いようがない

この場合、あまりに酷いいじめをやったケースに限るとしておくが、だいたいの加害保護者は、加害者自身をそのまま知恵をつけ、人脈を持ち、グレードアップさせて大人にしたような人が多いのだ。

被害保護者の多くは子育てをしている親同士、きっとどこかで分かり合えるところがあると期待して、加害者や学校で話にならないと思ったり、大事にならないように話をつけようとして、加害保護者との面談を求める。しかい、たいていは失敗に終わる。

そうして多くの被害保護者は、「まるで宇宙人と話しているかのようだった。なぜか私の方が悪いのだと思わせられるところだった」と感想を私に言ってくるのだ。

ある加害保護者は、なぜか私にいじめの相談をしてきたが、その内容は、被害者も原因を作っていて、それが問題にならない方がおかしいというものだった。

このいじめは、被害者は女子生徒で、目鼻立ちが整い、一見目立つ外見であったという理由のみで、「援助交際をしている」と悪意の噂を立てられ、加害の男子生徒が「金を払うから性行為をさせてくれ」と持ち掛け、被害者に断られ、怒られると、逆上して、「性行為をした」とうわさを流し、裸の女性の身体と被害女子生徒の顔を張りあせたアイコラ写真を作るほか、校舎内で卑猥な言葉を投げかけるなどをしたもので、いじめというよりはストーカー的であり、犯罪行為も多く含まれるものであった。

加害保護者が言うには、援助交際の噂が立つのは、「火のないところには煙は立たない」ということわざの通り、これを調べないのが異常なのだそうだ。

実際は、単なる嫉妬や被害生徒のSNSの投稿を酷く解釈した悪意の噂であり、加害者が自らの行為が何ら正当性を持つようなことではないのだ。

学校や教育委員会も酷いケースになればなるほど救いようがない。2021年7月22日報道では、川口市いじめ事件で文書の誤りの訂正を求め元生徒側が市を提訴したことがニュースになっている。

この文書とは、公文書のことで、訂正を求めた内容は、「日付や曜日の間違い」「母親の名前の間違い」「音声記録とは全く異なる内容」「存在していない生徒の名前の記載」などである。

もう一度書くが、これは公文書である。

川口市の市条例(川口市個人情報保護条例第10条適正な維持管理)では、「保有個人情報は正確かつ最新のものとすること」「保有個人情報の紛失、破損、改ざん、漏えい等の事故を防止すること」とある。

つまりは、市条例違反でもあるのだ。

さらに、埼玉県教育委員会は、川口市教育委員会に対して再三にわたり訂正するように求めていたという。つまり、県の教育委員会ですら、「もう直して、おかしいから!」と、再三求めていたのだ。

社会的システムや法理が適正に運用されていると信望する人ならば、発狂するほど異常な事態が明らかになっているわけだ。

しかも、被害側が裁判に訴えるということは、訂正されないばかりかこうした事態が起きても違法であっても処分されないという事態が起きているということなのだ。

もはや救いようがないと言わずしてなんと言おうか。

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