トヨタの大失態。米テスラを甘く見ていた大企業が陥る“周回遅れ”

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先日発表された、ホンダとソニーの電気自動車事業での業務提携。日本を代表する企業が手を組み見据える先に、イーロン・マスク氏率いるTeslaの成功があることは誰の目にも明らかです。そんなTeslaの電気自動車に対して、水素自動車で真っ向勝負を挑むのがトヨタ。果たしてこの電気vs水素の「覇権争い」は、どのような決着を見るのでしょうか。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では世界的エンジニアでアメリカ在住の中島聡さんが、両者の歴史を振り返りつつ、今後の趨勢を占っています。

【緊急告知・ライブ配信のお知らせ】

 

「Windows95を設計した日本人」として知られ、NTT通信研究所、マイクロソフト本社勤務等の勤務を経て、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業、現在もドローンベンチャー「netdrones」のChairmanを務める中島聡氏が、2人のプロフェショナルとの対談をライブ配信します。前半30分はどなたでも無料視聴可能、後半は中島聡氏のメルマガ読者限定配信。この機会にぜひ初月無料のメルマガお試し購読をどうぞ。

 

▼中島聡氏×マナブ氏 対談

開催日時:2022年4月2日(土)12:00~13:00
テーマ:どうやって最先端のテクノロジーを学ぶのか?

 

先行きが予測ができない時代において、どういう思考法や情報収集をしていけばよいのか。
中島聡さんと、manablogを運営するマナブさんにお話を伺います。

 

対談詳細・視聴方法はこちら

 

▼中島聡氏×成田祐輔氏 対談

開催日時:2022年4月3日(日)12:00~13:00
テーマ
・ロシア vs ウクライナが世界に残す爪痕は?
・新しい資本主義ってなに?
・人工知能の世界(シンギュラリティー)はどのような世界となるのか?

 

対談詳細・視聴方法はこちら

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

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水素自動車 vs. 電気自動車

私たちの目には、毎日のように新しいニュースが飛び込んで来ます。それぞれの情報にも意味がありますが、時々振り返って、「大きな流れ」を読むことも重要です。今回は、今起こりつつある「EVシフト」について、「水素自動車 vs. 電気自動車」という観点から、それぞれの主役でもあるトヨタ自動車とTeslaを中心に時系列で復習してみたいと思います。

GM EV1(1996年~1999年)

電気自動車を作る試みは、ガソリン車と同じぐらいの歴史がありますが、歴史上、大きな意味を持つのは、1996年にGM(General Motors)から発売されたEV1です。

EV1は、89km(55マイル)の航続距離を持つ電気自動車として$34,000で発売されました。航続距離も短く、パワーも小さかったため、トータルで1,227台がしか販売されませんでしたが、一部のオーナーは熱狂的なファンになりました。GMは3年後の1999年に、「ビジネスにならない」ことを理由に生産を中止しました。EV1をめぐる物語は、ドキュメンタリー映画として公開されているので、是非ともご覧ください(『Who Killed the Electric Car』)。

当時は電池の値段も高く、航続距離の長い電気自動車を作れなかったというのが、EV1の失敗の一番の理由ですが、GM自身も当初予定していた年産10万台の工場の建設には及び腰で、「大量生産によるコストダウン」には繋がらなかったのです。

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