スタサプは、なぜコロナ禍による風をとらえることができか
スタサプは、以上のようなデジタル×アナログの取り組みを進めながら、学校向け事業を育てていた。そしてそのなかで、コロナ禍に直面する。
コロナ禍が学校へのオンライン教育サービスの導入の追い風となったことは確かだが、この新しい風をとらえる帆をもたなければ、船の推進力は高まらない。スタサプは、2012年の開業以来の歩みのなかで、この風をとらえるデジタル×アナログの仕組みをつくりあげていた。
スタサプの学校向け事業は期せずして、学校の先生の役割を変える教育イノベーションとなっている。スタサプを学校が採用するということは、単に動画授業を学校で流したり、家庭学習に利用したりすることにとどまらない。個別最適の補習などのための教材作成や採点から解放された先生たちの役割は、知識を教えることから、生徒たちが学習を続ける意欲を養うモチベーション形成にシフトしていく。このシフトをスタサプは、デジタル×アナログの仕組みを整えることで支援してきた。想定外の展開にもていねいに向き合いながら活動を積み上げ、高度化してきた仕組みが、コロナ禍のもとで本領を発揮している。
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