弘中綾香アナ夫の会社の成長性は?話題のリスキリングで注目「学習支援ビジネス」3社の現状と今後

 

成長鈍化のTACと成長を続けているKIYOラーニング

では、これら広告宣伝費は売上高の成長にどれだけ寄与しているのでしょうか。次に成長率を見てみましょう。図表10は3社の売上高成長率をそれぞれ比較したものです。

出所:各社有価証券報告書及び決算短信より作成

出所:各社有価証券報告書及び決算短信より作成

2017年度のTACの売上は約210億円ですが、直近の2021年度では204億円とやや停滞気味です。KIYOラーニングでは、2017年度の6億円の売上から直近の2021年では22.6億円と大きく売上を伸ばしています。プログリッドも2017年8月期の売上高1.05億円から急激に売上を伸ばし、直近では22.5億円まで伸びています。

過去5年の年平均成長率(Compound Annual Growth Rate,CAGR)で見てもTACは実質成長をしていないものの、KIYOラーニングは年平均で50%以上、プログリットも30%以上の成長をしています。

出所:各社有価証券報告書及び決算短信より作成

出所:各社有価証券報告書及び決算短信より作成

ただし、直近ではプログリットは、以前と比べて成長に陰りが見えている状況です。他方、KIYOラーニングは未だに50%近い成長を維持しています。

KIYOラーニングがこれほどまでに高い成長をしている主な理由としては2つ考えらます。第一に、先程見たように積極的に広告宣伝費をかけている点です。売上の半分もの広告宣伝費を投入することで、顧客獲得に成功しているため、売上高も毎年大きく成長をしていると言えます。

第二に、オンラインでの講義に特化していることから、通学用の校舎の開発等が不要でかつ、授業は動画配信をしていることで、講師の人材の手当もTACに比べて少ないことがあげられます。加えて、TACやプログリットと比較して、労働集約型ではないことから、人材育成や外注の必要性も相対的に少なく、成長もしやすいと言えます。

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