核兵器使用でロシア崩壊へ。プーチンが悟った唯一の戦争終結手段

 

当分、戦争は続くことになる。ロ軍兵を30万人戦死させることは、プーチンにとっては、痛くも痒くもないようであり、平然としている。劣勢であることも承知の上で、戦争を継続するしかない。

ウクライナの条件での終戦・停戦は、ロシアの負けであり、プーチン自身の死を意味するからである。自身の死を覚悟するなら、核攻撃を行うという可能性も出る。

このため、ゼレンスキー大統領は、キーウ核攻撃時の対応をバイデン大統領や米国軍関係者と話したようである。そのためのワシントン訪問であったとも見える。それだけ、ロシアの核攻撃の可能性が高まっている。

核攻撃以外で、現在、ロシアの有効な攻撃は、ミサイル等によるインフラ攻撃しかなく、ウクライナは、ロ軍が近々に大規模なミサイル攻撃を計画と述べ、戦略爆撃機Tu95を8~14機、中距離爆撃機Tu22M3を3機、短距離弾道ミサイル「イスカンデル」を4発と、「カリブル」を含む巡航ミサイル67発を用意し、ドローンも多数を発射するようだとした。ロ軍内部にウ軍スパイがいるようである。

もう1つが、ランセット徘徊自爆ドローンの攻撃で、ウ軍のM777榴弾砲や戦車が犠牲になっている。この防止方法は、戦車の上に張ったカモフラージュ・ネットのようで、ドローンを物理的に止める事に成功したという。ミサイルと違ってプロペラ推進で遅いから受け止められてしまうようである。

ロ軍は兵器不足、弾薬不足、装備不足になっているが、プーチンは23日、軍需産業が集積している西部トゥーラ州を訪問し、必要な兵器や装備などを迅速に供給するよう防衛産業の責任者に指示し、「ロシアの軍産複合体の最も重要な任務は、前線部隊が必要とする全ての兵器、装備、砲弾を短期間に提供することだ」と述べた。

現状を見るに、ショイグ国防相は24日に、ロシア軍の兵員規模を現在の100万人から150万人へ大幅に増やすと、プーチンと共に臨んだ国防省の拡大幹部会議で述べた。このように負け戦で兵器や装備がなくなり、勝てる要素は、兵員数しかない状態になっている。

もう1つが、モスクワの全ロシア軽合金研究所、ロ軍基地や軍需施設などで大規模な火災が発生して、ロシア国内全体でも重要施設の火災が頻発している。

今後も、ウ軍のUAVなどによるロ軍施設、軍需工場の破壊が進むことになり、兵器、装備、砲弾の生産もできなくなる。ということで、敗戦に一直線である。

ということで、ウクライナは2023年2月、ウ軍の冬季攻勢が成功し、かつ、ロ軍の冬季攻勢が失敗した後のタイミングで、ロ軍完全撤退交渉を準備している。ロ軍の敗戦で、ロシアとの終戦を模索するようである。

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