日本でも多くの家庭で使われており、浴室で大活躍している「ラックス」や「ダブ」といった商品。発売元の「ユニリーバ」といえば世界でも知らない人はいないほどの巨大メーカーですよね。今回のメルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』では、MBAホルダーの理央 周さんが、 ユニリーバがどのようにしてここまで大きくなっていったのか、ヒット商品を出せる秘密を分析しています。
この記事の著者・理央 周さんのメルマガ
ユニリーバはなぜ打ち手が当たるのか?~IT・DXを駆使するデジタルマーケティングを、組織として成功させるステップ
ラックスやダブで有名な消費財メーカーのユニリーバが、持続可能で、さらに健康にフォーカスした、製品ラインアップに注力をしています。
ユニリーバは巨大な多国籍企業です。日経新聞によると、ユニリーバの2021年の売上高は520億ドル以上。
世界の人口のほぼ半数が、同社の製品を毎日使っている、という規模です。
そんな中でユニリーバは、事業目標として、2025年までに全てのパッケージを、リサイクルや再利用、堆肥化可能にするとか、2030年までに、CO2排出量実質ゼロを達成し、さらに、全ての原料を生分解性にする、といった具体的な目標を掲げています。
このSDGs志向に加えて、販売方法をこれまでよりもさらにデジタル化していこう、ネットとリアルでの販売を、融合させようと取り組んでいます。
持続可能、環境重視は今世の中で、とても感心を引くことがらですよね。
そこに、デジタルでの手法やITを、自社の販売方法にも積極的に取り入れる姿勢が見られます。
巨大で歴史のある企業の場合、新しいことを取り入れて実施するのに、組織内の抵抗があったり、時間がかかったりするものですが、市場の変化をとらえて、すぐに手を打つという企業文化がみて取れます。
ユニリーバの場合は、デジタルを多用して、健康関連アプリを作って製品と一緒に販売したり、SNSで人気のあるインフルエンサーを起用して、インターネットでの販売促進も展開するなど、積極的にIT活用をしています。
これからも、D2C= ダイレクトトゥーコンシューマーと呼ばれる、ユーザーに直接販売することの比率が高くなります。
今のうちからお客様との関係性を構築するために、ネット上での場所を作ったりしているのでしょう。
近い将来にはユニリーバは、ユーザーが新製品を探したり、買ったりクチコミをしたりする、「ソーシャルコマース」と呼ばれる売り方を目指しているのでしょう。
いうまでもなく、ブランドがコミュニティをつくることは、ロイヤルユーザーを増やすことになるので、とても理にかなった戦略と言えます。
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