席がない強み。坪月商60万円を達成したデリバリー店の抜群の収益性

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コロナ以前のあり方が徐々に戻り始めているためでしょうか、企業向けのデリバリーがこの3月、4月と好調のようです。外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんがサポートする企業特化のデリバリー会社は、後発ながらも坪月商60万円を達成した店舗もあるのだとか。今回のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では、そのお店のPLを詳らかにして、高い収益性を示すとともに、売上アップのために競合の商品をどこまで踏み込んで分析したかも明らかにしています。

もうチラシは不要?オンラインのみで坪月商60万円売る企業特化デリバリーのポイント

3月商戦から4月商戦に関して、BtoBデリバリーの伸びが凄かったです。昨年の12月の需要も非常に大きかったですが、それ以上に良い流れがあったため、ご支援先でも過去最高の更新も多かったです。

そんな中で今回は3月に初の坪月商60万円を超えることができたご支援先の話です。

坪月商60万円売るとどの程度儲かるのか?

坪月商60万円売るとやはり収益性は抜群に高まってくれます。PLの数値で見るとざっくり下記です。

売上  :100% 原価  :32%(包材込) 人件費 :28% 業務委託:2%(配送や厨房業務) 家賃  :1.5% 販促費 :3% 消耗品 :2%(包材は原価に計上) 水光  :3% 減償  :2%(6年償却で計算) 雑費  :1% 営利  :25.5%

FLで60%、FLRで61.5%。儲かるポイントは完全にここですよね。席数というキャパがないため、製造をフル稼働させて売上を取れれば、家賃という固定費を大きく下げられます。

課題としては生産性。業務委託が一定数あるからこそ、直接雇用の人件費管理はまだまだ出来ます。

商品MDで意識した事

こちらは超後発だったので、商品MDに関しては非常にこだわりました。BtoBの領域は「領収書ありき」です。品質の良い悪いの前に、予算オーバーならそもそも注文が入りません。そのためやった事は下記です。

Step1)競合の全品調査

外食ではいつも「予算帯」で見ていますが、こちらでは「税込100円」単位で全て確認しました。結果的に、下記6つの予算帯に全ての競合がアイテム数が多い事がわかりました。

1,000円・1,200円・1,300円・1,500円・1,800円・2,000円

Step2)競合のボリューム調査

次は各企業のお弁当を仕入れさせてもらい、ボリュームなどを全て確認しました。

・包材のサイズは?
・ご飯のグラムは?
・主菜の数とグラムは?
・副菜の数とグラムは?
・想定される料理のSKUは?

ここまでバチっとやると、競合への「包み込み戦略」が出来ます。結論的に言えば、

・全体ボリュームは550g~600g
・料理のSKUは60iを準備
・1,200円以上は9マス~12マス包材
・1,000円も幕の内タイプ
・同予算帯でアイテム数の拡充は
 全体の3割が変わっていればOK

これが見えたので商品MDが完成しました──

(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2023年4月17日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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