都心にネズミが大量発生は「地震の前兆」の可能性も?首都直下大地震は近いのか

2023.06.30
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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28日、産経新聞が「東京の繁華街でネズミの大群相次ぐ コロナ明けと相関」という記事を報じました。都心の繁華街で、ゴミ置き場にてネズミの大群の目撃が相次ぎ、SNSに動画が投稿されているとしています。コロナ禍が一段落して飲食店などに活気が戻ってきたこととの関連性を指摘する声が上がっているという記事でしたが、「ある懸念」を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。それは「地震発生の前兆」です。古来より、大きな地震の発生前には動物たちの動きに変化があらわれると言われていることはご存知の通り。例えば、古くから言い伝えられているのが「水槽のナマズが騒ぐ」「カラスの鳴き声がいつもより多い」「ネズミが大移動する」といったもの。一体、東京都心の周辺で何が起きているのでしょうか?

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地震発生の前兆「宏観異常現象」とは何か?

地震の発生前に「前兆」とも言える現象が起こることを「宏観異常現象(こうかんいじょうげんしょう)」(大きな地震の前触れとして発生ないし知覚されうると言われている、生物的、地質的、物理的異常現象とされるもの)と言います。

こうした動植物の異変と地震を結びつける言い伝えや俗信は日本全国にあり、実際に研究をおこなっている大学や研究機関も少なくありません。

「ナマズが騒ぐと地震が起きる」の由来

日本ではナマズと地震の関係が古くから注目されています。日本中で言い伝えられている俗信や迷信などを集めた鈴木棠三・著『日本俗信辞典 動・植物編』(1982、角川書店)を紐解くと、「鯰(なまず)」の項に、以下のような記述がありました。以下にある安政二年の地震とは、「安政江戸地震」と呼ばれる1855年10月2日(現在の11月11日)発生の江戸直下を震源とするM7クラスの巨大地震のことです。

『安政見聞誌』の上巻に、安政二年の江戸の大地震の際、ナマズの騒ぐのを見て地震の来るを知り、難をのがれた男の話が見えている。一説に、ナマズは地震前の地電流に敏感に反応し騒ぐのではないかといわれる。ナマズが多くとれる時は地震ありと、ひげにあぶくの生ずる時は地震近し、ともいう。

やはり江戸の時代から「ナマズが騒ぐと地震が近い」という俗信が信じられていたようです。江戸時代には大ナマズが地下で暴れることで大地震を起こすという民間信仰があり、安政の地震以降にナマズが大暴れする様子を描いた「鯰絵(なまずえ)」と呼ばれる多色刷りの浮世絵が多く残されました。地震だけでなく、当時の世相を皮肉ったものや、幕府への不満なども込められているため江戸幕府が禁止したという過去もあります。

現在でも、公共機関などが地震に関するパンフレットなどを作成する際に「ナマズ」のイラストをあしらっていることがよくあります。日本国内では今も昔も「ナマズ」が地震前兆のシンボルになっているというわけですが、ここに出てくる聞き慣れない『安政見聞誌』(あんせいけんもんし)とは何の書物でしょうか。国立公文書館のHPによると以下のような解説が出ています。

文明開化の世相を描いた『安愚楽鍋(あぐらなべ)』などの著者として知られる仮名垣魯文(かながきろぶん)(1829―94)が著した安政江戸地震のルポルタージュ。震災の年に脱稿し、安政年間に刊行されました。全3冊。絵師は歌川国芳(うたがわくによし)ほか。内容は『安政見聞録』よりはるかに豊かで、江戸各地の被害状況はもとより、新吉原で穴蔵に避難した遊女が全員焼死した話や地震の前兆(鯰(なまず)の異変、磁石が磁気を失ったこと)など、災害時の心得や地震予知に関する貴重な情報が記載されています。

江戸時代の安政3年に発生した地震にも、当時の被害状況などを記録するルポルタージュが出版されていたことに驚きました。さて、この『安政見聞誌』ですが、上記を見ればナマズ以外にも重要な「宏観異常現象」に関する記述があることが分かります。「磁石が磁気を失った」という部分です。

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