マンションの管理員はなぜこんなにも「なり手」が不足しているのか

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大型マンションは基本的にフル勤務(週40時間)ですので、人が集まりやすいのですが、30戸以下のマンションは、週8時間や週12時間なんていうところもあります。

このままの状態が進んだら、小規模マンションの管理は、コストに見合う大幅な値上げをお願いし、受け入れてもらえなければ、管理会社側から契約を止めることも視野に入ります。

この状況が続けば、人で成り立つマンション管理業の健全性も、そのサービスを受ける管理組合の利益も損なわれることになります。

マンションはIT化を進めて、管理会社も変わる必要がありますが、管理組合も居住者も変わる必要があります。

普通に暮らしていれば、何か手続きが必要な時に、ITを活用できれば、あとは、ルールを守って暮らせば、特に管理会社に求めることはない…ということで、管理員業務をスリム化することが可能です。

高経年マンションも、そもそも、自分たちのマンションです。

まずは自分たちでできるだけきれいに保ち、お掃除ロボットも活用して、自分たちで日常管理をしていく選択枝もあります。

かっこいい制服をつくって、数人で回してやっていくことを考えてみたらと思います。もちろん、ちゃんとお給料を払います。

マンションには、実は遠く離れたところの管理員をやっている方もいるのです。

管理員の業務をやりがいがある仕事にしていけば、居住者の「ありがとう」の気持ちをもらえれば、自分のマンションでも可能な仕事です。

居住者は、自分たちでできることはすることとし、あとは「ありがとう」の気持ちを持つことです。

高齢になっても、何か役に立ちたい、自分の仕事をしたいと考える人は少なくないのです。

管理員業務を見直し、居住者が誇りをもって、誰かの役に立ちたいという気持ちで行え、収入にも結び付けばマンション内の人材を活用できます。

実際に、そういう仕組みを作っているマンションもあります。

管理員業務を担当する人たちは、マンションをよりよくしていこうという意思をもって本当に役に立つような活動をしています。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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